「認知行動療法」(CBT)は1932年のシュルツの「自律訓練法」や1953年のスキナーの「オペラント条件づけ」。1963年のアーロン・ベックの「うつ病の認知療法」や1969年のバンデューラの「モデリング法」。1971年のリチャード・シンの「不安管理訓練」や1977年のコムの「社会的スキル訓練」(SST)など、「行動療法」と「認知療法」を合わせた心理療法の総称で、Evidence Based Psychotherapy (証拠に基づく心理療法)と言われる非常に効果の高い心理療法です。 日本では筑波大学の故内山喜久雄先生が創始者で、北海道医療大学の坂野雄二教授、慶応義塾大学の大野裕教授等が有名で、数多くの実践的研究者(サイエンティスト・プラクテショナー)を輩出しています。 ここに掲げたテストは認知行動療法で使用されるの「標的を定めた心理検査」で、「心理療法パッケージ」の効果をみる「プリテスト」や「ポストテスト」としてご利用ください。 |
1 | BDI-Ⅱ | BDIーⅡはDSMーⅣの診断基準に沿って作成された自記式の抑うつ評定尺度です。 |
2 | GHQ精神健康度調査票 | WHO(世界保健機関版)に準拠して作られた、主として神経症者の発見・症状把握・評価に有効なスクリーニング・テストです。GHQ60問の他に、短縮版のGHQ30問,GHQ28問の短縮版があります。 |
3 | GSES | 認知行動療法で使用する、個人の一般的なセルフ・エフィカシーを測定するための質問紙。 |
4 | GSESC-R | 認知行動療法で使用する、児童の一般的なセルフ・エフィカシーを測定するための質問紙。 |
5 | DACS | 認知行動療法で使用する、抑うつや不安を引き起こす自動思考を測定する質問紙。 |
6 | DAMS | 認知行動療法で使用する、抑うつや不安を引き起こす自動思考を測定する質問紙。 |
7 | JIBT-R | 認知行動療法で使用する、スキーマ(不合理な信念)の中核的要素を測定する質問紙。 |
8 | PMS&PATS | 認知行動療法で使用する肯定的気分と肯定的自動思考を測定する質問紙法検査。 |
9 | 認知行動療法・実践カード | 認知行動療法に基づく、うつ障害・不安障害治療のための心理療法パッケージの「カード版」。 |
10 | 社交不安障害検査 | 過去1ヶ月間の社交不安障害(SAD)の重症度を測定する質問紙法の検査です。 |
11 | SRS-18 | 認知行動療法で使用する、生活の中で経験する「心理ストレス反応」を短時間で多面的に測定するための質問紙。 |
12 | MIBT | 管理職用の「不合理な信念」を測定する質問紙。 |
13 | TIBT | 教師特有の「不合理な信念」を測定する質問紙。 |
14 | 認知行動療法・実践カード(管理職編) | 管理職特有の不合理な信念を修正する、認知行動療法に基づく「カード型」心理療法パッケージ。 |
15 | 認知行動療法・実践カード(教師編) | 教師特有の不合理な信念を修正する、認知行動療法に基づく「カード型」心理療法パッケージ。 |
16 | メンタルヘルス・ワークブック「看護士」 | 「看護士」特有の「不合理な信念」を修正する、認知行動療法に基づくワークブックとトレーニングブックによる心理療法パッケージ。 |
17 | メンタルヘルス・ワークブック「SE編」 | 「SE」(システムエンジニア)特有の「不合理な信念」を修正する、認知行動療法に基づくワークブックとトレーニングブックによる心理療法パッケージ。 |
18 | MAS不安尺度 | MMPIから50項目を選出し、妥当性L尺度15項目を加えて65項目とした「顕在性不安尺度」です。MMPIのPt尺度と0.92の相関があります。神経症や統合失調症、心身症にともなう不安の測定や、薬物の心理的影響を調べる場合にも有効な検査です。 |
19 | SDS(うつ性自己評価尺度) | 1965年デューク医科大学ツアン博士著のうつ性自己評価尺度です。質問項目は20項目で、Hamilton Rating Scale との相関は0.79。Beck Depression Inventory との相関は0.83。MM PI Depression Scaleとの相関は0.71あります。 |
20 | STAI(状態・特性不安検査FORMX) | 1970年スピールバーガー、C、D原著の「状態不安」と「特性不安」を測定する検査です。「状態不安」とは「この瞬間の自分の不安状態」のことを言い、「特性不安」とは「いつもの自分にあてはまる不安状態」です。質問項目は各20問で合計40項目あります。状態不安と特性不安の相関は0.27と小さく、重なりが少ない検査です。ストレスの心身への影響を測定するのに最適な検査です。 |
21 | 新版STAI(状態-特性不安検査) | サウスフロリダ大学のスピールバーガー教授を共同研究者に、英語版「STAIーY」を改良し、日本の文化的要因を考慮した最新版の「状態ー特性不安検査」です。 |
22 | SCIラザレス式ストレスコーピング・インベントリー | ラザルスのストレス・コーピング理論を基に日本語で標準化したストレス・テストです。ストレス体験と対処法を調査することで、認知的ストラテジーと情緒的ストラテジー。計画型、対決型、社会的支援模索型、責任受容型、自己コントロール型、逃避型、離隔型、肯定評価型の8つのプロフィールを評価します。 |
23 | PSIパブリックヘルスリサーチセンター版ストレス・インベントリー | 認知行動療法の第一人者である著者グループが開発した、子どものストレスチェックテストです。児童・生徒の心の健康状態を、「ストレス反応」、「ストレッサー」、「知覚されたソーシャル・サポート」の3尺度で測定できます。 |
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