「カウンセリング」や「心理療法」には様々な流派がありますが、ここにはカウンセラーが「インテーク面接」で実施し、カウンセリングの「集結」場面で実施する検査をまとめてあります。「プリテスト」-「カウンセリング」ー「ポストテスト」として2度実施し、「カウンセリング効果」を確認するのにご利用ください。 |
1 | BDI-Ⅱ | BDIーⅡはDSMーⅣの診断基準に沿って作成された自記式の抑うつ評定尺度です。 |
2 | 新版TEGⅡ | 交流分析理論に基づき、人が持っている「5つの心」の発達の強弱から自己理解をする検査です。自分の行動パターンに気づき、周囲とのコミュニケーションスタイルを見直すきっかけとして利用できます。 |
3 | GHQ精神健康度調査票 | WHO(世界保健機関版)に準拠して作られた、主として神経症者の発見・症状把握・評価に有効なスクリーニング・テストです。GHQ60問の他に、短縮版のGHQ30問,GHQ28問の短縮版があります。 |
4 | POMS | 「緊張」「抑鬱」「怒り」「活気」「疲労」「混乱」の6尺度から、被験者の最近の気分や感情の状態を測定する、質問紙法の気分プロフィール検査です。通常版と短縮版の2種類があります。 |
5 | QOL26 | 過去2週間の生活について「どのように感じたか」「どのくらい満足したか」を打診し、受験者の「主観的幸福感」や「生活の質」を測定する検査です。 |
6 | YG性格検査 | 人間のパーソナリテイを「性格の偏り」からみていこうとする日本の代表的な性格検査です。学校教育相談・心理学の学会発表・企業の適性検査として多方面で利用されています。「性格タイプ」の判定の他、人の「物の見方・感じ方」や「行動への出し方」をD、C、I、N、O、Co、Ag、G、R、T、A、Sの12因子を結んだ「性格プロフィール」により解釈していくことができます。 |
7 | WHOSUBI | 11の下位尺度から、受験者の「心の健康度」(陽性感情)および「心の疲労度」(陰性感情)を測定する、「心の健康自己評価質問紙」です。陽性感情と陰性感情は、それぞれの感情が独立して働くと考えられています。この2つの感情を独立して捉えることで、状況に応じた働きかけが可能となります。 |
8 | NEO-PI-R性格検査 | 5因子性格検査の主流となっているNEOーPIーRの日本版です。性格をN(神経症傾向)、E(外向性)だけでなく、O(開放性)、A(調和性)、C(誠実性)の5つの次元で表現します。 |
9 | NEO-FFI性格検査 | 5因子性格検査の主流となっているNEOーPIーRの日本版です。性格をN(神経症傾向)、E(外向性)だけでなく、O(開放性)、A(調和性)、C(誠実性)の5つの次元で表現します。 |
10 | 内田クレペリン検査 | ドイツの精神医学者、エミール・クレペリンの1904の論文「Die Arbeits Curve」を源流に持つ数字の連続加算作業検査です。本検査は隣り合った「数字」を暗算で足して、その答えを数字と数字の間に書いていく、という連続加算作業で、1行につき1分間の制限時間で、1分毎に行を変え、前半15分(15行)。後半15分(15行)行い、最終到達地点を結んだ作業曲線(クレペリン曲線)を解釈して診断を下していく検査です。テストの標的は受験者の「作業能率」の他、「仕事の質」(仕事ぶり・仕事癖・作業スタイル)等が打診でき、仕事への「取り組み姿勢」や「精神活動特性」が診断できます。 |
11 | 社交不安障害検査 | 過去1ヶ月間の社交不安障害(SAD)の重症度を測定する質問紙法の検査です。 |
12 | HAREPCL-R第2版日本語版 | サイコパシーチェックリスト(半構造化面接) |
13 | CMI健康調査票 | 短時間で広範囲の「身体症状」「精神的自覚症状」を収集できる健康調査票で、学校、職場などの健康管理のスクリーニングテストに有用です。身体機能が12系統別に、精神症状が6状態別に作成されており、男性用(ブルー刷り:211項目)、女性用(セピア刷り:213項目)の質問票です。「神経症判別図」が男女別に用紙に記載されており、再検査結果を同図に記入すれば治療効果が一目でわかります。質問事項は通常の問診内容と一致するよう構成されています。自覚症プロフィールに項目別得点を記入すれば、「器質的疾患」「精神神経症」「器官神経症と自律神経失調症」の有効な鑑別資料となります。 |
14 | クッパーマン更年期障害指数(KKSI) | 英国のH.S.Kuppermanが1956年に発表した更年期障害指数で、国際的に定評のあるクッパーマン指数の日本版です。産婦人科領域で広く利用され、臨床的な妥当性が認められている検査です。血管運動神経障害様症状、知覚異常、不眠、神経質、ゆううつ、めまい、倦怠・疲労、関節痛・筋肉痛、頭痛、動悸、蟻走感、クッパーマン更年期障害指数、重症度評価段階基準などで評価します。 |
15 | LOIレイトン強迫性検査 | 英国を中心に広く利用されている「強迫症状」と「強迫性格傾向」を測定する69項目からなる自己評価質問紙です。検査結果は「強迫症状」「強迫性格傾向」「抵抗意識」「障害意識」の4尺度の得点が算出され、精神療法や薬物療法の治療効果の測定に高い感受性があります。「摂食障害」「統合失調症」「うつ病」「器質性精神障害」等の病態に伴う強迫症状を測定できます。 |
16 | MMPIミネソタ多面的人格目録 | The Psychological Corporation と出版契約した正式版で、原版と同じく550問の質問項目がある人格目録です。本検査は性格検査のビックリ箱で、様々な研究者がMMPIの質問項目を取り出して、多数の研究尺度(特殊尺度)を開発しています。 |
17 | MAS不安尺度 | MMPIから50項目を選出し、妥当性L尺度15項目を加えて65項目とした「顕在性不安尺度」です。MMPIのPt尺度と0.92の相関があります。神経症や統合失調症、心身症にともなう不安の測定や、薬物の心理的影響を調べる場合にも有効な検査です。 |
18 | CMAS(児童用不安尺度) | MMPIから50項目を選出した「MAS」を児童用に翻訳した検査で、不安尺度42項目にL尺度11項目を加えた53項目で構成しています。状況要因に影響されない「特性不安」を測定しています。神経症や心身症の診断や精神安定剤投与の指標として有効です。 |
19 | STAI(状態・特性不安検査FORMX) | 1970年スピールバーガー、C、D原著の「状態不安」と「特性不安」を測定する検査です。「状態不安」とは「この瞬間の自分の不安状態」のことを言い、「特性不安」とは「いつもの自分にあてはまる不安状態」です。質問項目は各20問で合計40項目あります。状態不安と特性不安の相関は0.27と小さく、重なりが少ない検査です。ストレスの心身への影響を測定するのに最適な検査です。 |
20 | 新版STAI(状態-特性不安検査) | サウスフロリダ大学のスピールバーガー教授を共同研究者に、英語版「STAIーY」を改良し、日本の文化的要因を考慮した最新版の「状態ー特性不安検査」です。 |
21 | N式エゴグラム | N式エゴグラムは親から学んだ価値観を描き出す検査です。検査用紙に交流分析の解説が印刷されていますので、自己採点しながら交流分析の考え方を学ぶことができます。親から学んだ価値観で息苦しさを感じる場合は、価値観を修正すれば良いのです。自我状態を修正するプログラムが示唆してあります。本検査は自己採点の他、コンピュータ採点ができます。 |
22 | 小児ANエゴグラム | 交流分析理論に基づいたエゴグラムテストで、自我が芽生えていく過程である、小児期や思春期に実施できるエゴグラムです。 |
23 | SDS(うつ性自己評価尺度) | 1965年デューク医科大学ツアン博士著のうつ性自己評価尺度です。質問項目は20項目で、Hamilton Rating Scale との相関は0.79。Beck Depression Inventory との相関は0.83。MM PI Depression Scaleとの相関は0.71あります。 |
24 | SCIラザレス式ストレスコーピング・インベントリー | ラザルスのストレス・コーピング理論を基に日本語で標準化したストレス・テストです。ストレス体験と対処法を調査することで、認知的ストラテジーと情緒的ストラテジー。計画型、対決型、社会的支援模索型、責任受容型、自己コントロール型、逃避型、離隔型、肯定評価型の8つのプロフィールを評価します。 |
25 | PSI育児ストレスインデックス | 親の育児ストレスを測定する検査です。育児ストレスや家族の問題をアセスメントし、援助の必要なケースを発見したり、援助の効果を知るのに役立ちます。育児相談やスクリーニング。診断・治療に有効です。親自身にとっても、自分の子育てを再認識し、育児ストレスを緩和する良い機会となります。 |
26 | CES-Dうつ病(抑うつ状態)自己評価尺度 | 本検査は米国・国立精神保健研究所(NIMH)により開発された「うつ病のスクリーニングテスト」です。質問項目は20問と簡便な検査です。 |
27 | P-Fスタデイ(絵画欲求不満テスト) | 1948年ワシントン大学ソールローゼンツアイク博士著の、集団投影法テストです。日常経験する「欲求不満場面」を「絵」で示し、その状況に対する被験者の言語的反応を通して人格特徴を評価するテストです。 |
28 | TSCC子ども用トラウマ症状チェックリスト | 本チェックリストは、虐待など、トラウマ性体験の子どもへの影響を正確に評価できる最新の心理検査です。原版は米国で開発され、本チェックリストは日本の子どものデータで標準化されています。性的関心項目を含む(全項目版54問)と性的関心項目を割愛したA用紙セットがあります。 |
29 | PSIパブリックヘルスリサーチセンタ-版ストレス・インベントリー | 認知行動療法の第一人者である著者グループが開発した、子どものストレスチェックテストです。児童・生徒の心の健康状態を、「ストレス反応」、「ストレッサー」、「知覚されたソーシャル・サポート」の3尺度で測定できます。 |
30 | ジョインズ人格適応型心理検査 | 「交流分析による人格適応論」で紹介された、人格適応型を判定するツールです。交流分析が基礎にあり、人は乳幼児期の親の養育スタイルが6つの人格適応タイプを形成し、人はそれぞれのタイプに従って人生を生きていくというものです。検査は72の検査項目に「はい」「いいえ」の2件法で回答し、人格の特徴や行動パターンを「熱狂的過剰反応者」「責任感ある仕事中毒者」「才気ある懐疑者」「創造的夢想者」「おどけた反抗者」「魅力的操作者」の6種類の人格適応型に分類します。 |
31 | MPIモーズレイ性格検査 | ロンドン大学のH.J.アイゼンク教授が作成した質問紙法の性格検査です。尺度は外向性(E尺度:extaversion)と神経症的傾向(N尺度:neuroticism)でそれぞれ24項目あり、日本版はこれに虚偽発見尺度(L尺度:Lie Scale)とEN項目に似た項目を加えて全部で80項目の性格検査です。回答は「はい」「?」「いいえ」の3件法です。 |
32 | 職業レデイネス・テスト(第3版) | 進路選択への動機づけを目的とした職業興味検査です。本検査は、生徒が検査を通じて「職業に対する準備」(レディネス)を把握し、「職業に対するイメージ」をチェックし、「職業に対する動機づけ」を促す検査です。 検査はA検査(職業興味)とC検査(その職務遂行の自信度)とB検査(人、モノ、情報志向)が診断され、回答後、自己採点する方法と、コンピュータ採点する方法があります。どちらの採点方式でも、ワークシートである「結果の見方・生かし方」で、自分の「興味の方向」や「職業名」を再確認することができます。 |
33 | 厚生労働省編・一般職業適性検査(GATB) | 本検査はアメリカの職業適性検査を基に、戦後、日本の旧労働省が作成した一般職業適性検査です。様々な職業分野の仕事を遂行する上で必要とされる、9種類の能力(適性能)を測定する「能力検査」です。下位検査は15種類ありますが、器具を使用する4種類の検査(指や腕の器用さをみる検査)を除いた「11種類の筆記検査」で実施されることが多く、検査結果は「13種類」の「適性能」と、それに対応する「職種名」が対応した形(どれだけできるか。H、m、L)で表示されます。検査結果の使い方は、平均以上の適性能が出る項目があれば望ましいが、そうでない場合でも、個人の中で少しでも高い項目があれば「それをのばす」ことで職業能力をつけていきます。 |
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