ここには「うつ感情」や「不安感」「社交不安」などの強さを測定する検査をまとめてあります。カウンセリングではプリテストに「うつ感情」テストを実施し、その後一定期間カウンセリングを行い、終結時にポストテストとして「同一の検査」を実施して治療効果を判断するのに使います。 |
1 | BDI-Ⅱ | BDIーⅡはDSMーⅣの診断基準に沿って作成された自記式の抑うつ評定尺度です。 |
2 | GHQ精神健康度調査票 | WHO(世界保健機関版)に準拠して作られた、主として神経症者の発見・症状把握・評価に有効なスクリーニング・テストです。GHQ60問の他に、短縮版のGHQ30問、GHQ28問の短縮版があります。 |
3 | 社交不安障害検査 | 過去1ヶ月間の社交不安障害(SAD)の重症度を測定する質問紙法の検査です。 |
4 | LOIレイトン強迫性検査 | 英国を中心に広く利用されている「強迫症状」と「強迫性格傾向」を測定する69項目からなる自己評価質問紙です。検査結果は「強迫症状」「強迫性格傾向」「抵抗意識」「障害意識」の4尺度の得点が算出され、精神療法や薬物療法の治療効果の測定に高い感受性があります。「摂食障害」「統合失調症」「うつ病」「器質性精神障害」等の病態に伴う強迫症状を測定できます。 |
5 | MAS不安尺度 | MMPIから50項目を選出し、妥当性L尺度15項目を加えて65項目とした「顕在性不安尺度」です。MMPIのPt尺度と0.92の相関があります。神経症や統合失調症、心身症にともなう不安の測定や、薬物の心理的影響を調べる場合にも有効な検査です。 |
6 | CMAS(児童用不安尺度) | MMPIから50項目を選出した「MAS」を児童用に翻訳した検査で、不安尺度42項目にL尺度11項目を加えた53項目で構成しています。状況要因に影響されない「特性不安」を測定しています。神経症や心身症の診断や精神安定剤投与の指標として有効です。 |
7 | コース立方体組み合わせテスト | 1920年にアメリカのコースが考案した知能検査で、立方体を組み合わせて「模様」を作る作業検査です。「分析」と「総合」の能力を測定する速度検査で、ろう児、難聴児、失行・失認患者、言語障害者だけでなく、高齢者や認知症患者にも適用でき、知的障害の重症度が測定できます。 |
8 | SDS(うつ性自己評価尺度) | 1965年デューク医科大学ツアン博士著のうつ性自己評価尺度です。質問項目は20項目で、Hamilton Rating Scale との相関は0.79。Beck Depression Inventory との相関は0.83。MMPI Depression Scaleとの相関は0.71あります。 |
9 | STAI(状態・特性不安検査FORMX) | 1970年スピールバーガー、C、D原著の「状態不安」と「特性不安」を測定する検査です。「状態不安」とは「この瞬間の自分の不安状態」のことを言い、 「特性不安」とは「いつもの自分にあてはまる不安状態」です。質問項目は各20問で合計40項目あります。状態不安と特性不安の相関は0.27と小さく、重なりが少ない検査です。ストレスの心身への影響を測定するのに最適な検査です。 |
10 | CES-Dうつ病(抑うつ状態)自己評価尺度 | 本検査は米国・国立精神保健研究所(NIMH)により開発された「うつ病のスクリーニングテスト」です。質問項目は20問と簡便な検査です。 |
11 | 新版STAI(状態-特性不安検査) | サウスフロリダ大学のスピールバーガー教授を共同研究者に、英語版「STAIーY」を改良し、日本の文化的要因を考慮した最新版の「状態ー特性不安検査」です。 |
12 | MPIモ-ズレイ性格検査 | ロンドン大学のH.J.アイゼンク教授が作成した質問紙法の性格検査です。尺度は外向性(E尺度:extaversion)と神経症的 傾向(N尺度:neuroticism)でそれぞれ24項目あり、日本版はこれに虚偽発見尺度(L尺度:Lie Scale)とEN項目に 似た項目を加えて全部で80項目の性格検査です。回答は「はい」「?」「いいえ」の3件法です。 |
13 | CLAS(クラス)大学生活不安尺度 | 大学入学から卒業まで、問題を抱えている学生の「大学への適応状態」を把握できます。不適応を抱えた学生を早期に発見し、カウンセリングにつなげることで「留年」「休学」「中退」を未然に防ごうという不安尺度検査です。 30問の質問紙に回答してもらうことで、学生生活のどの場面に不安を抱えているのか、タイプを判定します。 |
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