島岡酒造の火災をしった時、私は群馬から一つの文化が消えかけているという危機感をいだいた。そのため再建に向けた活動に、美術家として何かしなければいけないという気持ちにかられた。「再建にエールを送る展覧会」をやろうと、そのとき決めたのだ。
前橋の旧麻屋デパートは、群馬の近代史にの中に残る建物であり、記憶を保存している場所でもあるため、今回の企画には一番ふさわしいと判断した。
4人の美術家がそれぞれの作品を展示する。この空間に命を与える美術の活動を通じて、再建を願う私たちの気持ちが理解されればと考えている。
具体的にどういう作品が展示されるか、今の時点では言えないが、自由に表現を楽しんで製作してもらう事が本来の目的に通じると思う。なぜなら文化はこうした作り、見てもらう、鑑賞する喜びのなかから生まれてくるものだからである。
文化の活動の中で幾度となくよみがえる旧麻屋デパートのように、島岡酒造もかならずよみがえる。そして私たち美術家も同時によみがえる、、サバイバルしていくのだ。 (白川昌生)