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急性冠症候群2
(ACS :acute coronary syndrome)

不安定狭心症と急性心筋梗塞

ACSの治療と予防

 ACSに対する急性期治療はすでに確立され、ほとんどの循環器専門病院で受けることができます。的確にACSと診断され迅速に患者様が搬送されれば、高い救命率が得られます。日本のこの分野での医療水準は世界的にも極めて高いのです。しかし誰でもこう思うのではないでしょうか、できることならACSだけにはかかりたくない。それが人情だと思います。そこでここでは予防医学的見地からどうしたらACSを避けられるか、ということを考えてみたいと思います。ではACSにかかりやすい人とはいったいどんな人なのでしょうか。それは冠危険因子をもった人です。
 冠危険因子:冠動脈疾患の発症、進展に関与している因子のことです。これには高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、喫煙、ストレスなどがあります。冠危険因子の数が多い人ほどACSにかかりやすいといわれています。このうち高血圧高脂血症糖尿病は生活習慣病の代表疾患ですが、これらの生活習慣病をもった方たちにはACSをおこす粥腫、つまり不安定化プラークが存在する可能性があるのです。不安定化プラークの破裂でACSは発症するのですから、ACS予防とはこれら生活習慣病の予防に尽きるわけです。とくに高脂血症の治療薬であるスタチン系の薬剤は不安定化プラークを安定化させる作用があるとされているため必要に応じて投与されるべきでしょう。生活習慣病の詳細に関しては当院のホームページにすでに書かせていただいているためここでは省略しますが、ぜひ当院の他のページをご参照ください。
 肥満、喫煙、ストレスは修正すべき負の生活習慣です。ここではこれらの生活習慣に関して述べたいと思います。
 @肥満は冠動脈疾患の独立した危険因子であることがアメリカの古くから行われている有名な研究、フラミンガム研究で示されています。肥満のある場合はない場合の約2倍危険度が増すといわれています。肥満は他の冠危険因子に多くの悪影響を及ぼすことが知られ、高血圧、高脂血症、糖尿病とも関連が強いとされています。とくに内臓肥満がACSの高い危険因子とされ、メタボリック症候群として最近注目されています。内臓肥満は腹囲との相関があるとも言われています。最近お腹まわりが気になってきた方は注意をしていただきたいと思います。肥満改善には厳格な食事療法と継続的な運動療法が必要です。心筋梗塞患者さんにおいて、食事療法と運動療法によって冠動脈造影上の狭窄病変の改善が認められたという報告もあります。したがって肥満がある場合、食事療法と運動療法で適正体重に戻すことが強く勧められます。
 A喫煙により善玉であるHDLコレステロールが減少したり、悪玉であるLDLコレステロールが増加したり、また血栓ができやすくなって心筋梗塞が発症しやすい環境になるといわれています。一方禁煙の継続によって心臓に関係した出来事が7〜47%減少、心筋梗塞の再発と死亡の危険が1年間で50%減少したことが証明されており、禁煙はACS予防の絶対条件です。
 B急性心筋梗塞の発症は一週間では月曜日、一日では起床時からお昼までの間に多いといわれています。これはストレスに関係する神経である交感神経系の急激な緊張が心筋梗塞の発症と密接に関連していることを物語っています。つまりストレスが冠動脈疾患の発症・進展に関与しているのです。とくに性格的にタイプAといわれる、競争心が強く、目的に向かい邁進し、攻撃的な性格の人は冠動脈疾患にかかりやすいとされています。仕事に没頭し、粘着型の行動をし、異常に競争心の強い性格の人です。私たち日本人に案外多いタイプかもしれません。もっとも国籍は変えられても性格を変えることはむずかしいので、このような性格に思い当たる方は、ほかの冠危険因子があるかどうかをチェックし、ひとつでもあればこれを修正していく必要があります。
 また家族歴も冠危険因子のひとつです。遺伝的に動脈硬化が起こりやすい体質をもった方たちは、とくに食事、運動、禁煙、節酒に注意を払う必要があるとともに、定期的なメディカルチェックが推奨されます。

まとめ

 ACSを起こした方たちのほとんど何らかの冠危険因子を持ち合わせています。これは冠危険因子さえなければACSは起こらない、と言い換えることができるかもしれません。つまり冠危険因子をとり除いていくことがACS予防のキーポイントになるわけです。ACSを起こした方の大半は生活習慣病の代表格である高血圧、高脂血症、糖尿病のどれかあるいはすべてを持った方たちですので、これら3疾患の予防がACSを回避する決め手になるわけです。そのためには食事療法と運動療法が必須の条件になります。減塩、食物の過剰摂取、とくに動物性脂肪の制限、運動の励行、禁煙などをまず実行し、病気の改善に努めることが必要です。それでもコントロールできないときは薬物療法を行うべきでしょう。これら3疾患の薬物療法の有効性と安全性はほぼ確立されており、薬をのむのは嫌だ、という理由だけで病気を放置すべきではありません。迷わず信頼できる医師にご相談ください。とくに降圧薬や抗高脂血症薬は本来もつ降圧効果やコレステロール低下作用ばかりでなく動脈硬化そのものを改善させる効果も最近の研究では認められているため、必要に応じて積極的に使用すべきと思います。また日ごろの生活習慣で改善できるものはできるだけ早い時期から改善したいものです。とくに肥満と喫煙は大敵です。アルコールは冠危険因子には入っていませんが、過度の飲酒は高血圧、糖尿病、高脂血症に悪影響があるため、飲酒はほどほどにすべきでしょう。誰もが大好きなコレステロールをたっぷりと含んだ高カロリーのご馳走は、ブランデーを味わうごとく鼻と舌でちょっぴり味わい、そのぶん野菜や海草をたくさん食べ、毎日せっせと運動し、ストレスをうまく処理し、そして快適な生活をしたいものです。わたしたちがACSにかからないために。

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