自動火災報知設備

※消防法が変わりました!  2002年10月25日施行 →

日本の消防法では、一般的に店舗は300m2以上、工場・倉庫は500m2以上の建築物に、自動火災報知設備の設置が義務付けられています。 自動火災報知設備とは、どんなものなのでしょう。直訳すれば、火災を自動的に報知する(知らせる)設備となります。

設備というからには、いろいろな機器で構成されているわけです。下図を元に簡単に解説いたします。

火災を捉えるとしたら、火(炎)と煙ですね。これを各種、火災感知器が検知します。その情報を信号として火災受信機という機器に送ります。

火災受信機は、この設備の中心的な役割を担っています。火災感知器の信号を元にエリアの表示をします。業界では、地区窓(ちくまど)と呼びます。もちろん前もって火災感知器をエリア分けしておきます。

次に建物内の人たちに火災の発生を知らせます。その方法の主流はベル音でした。最近はこのベル音によるパニックを防止する目的で館内放送(自動音声放送)が多くなってきました。

その放送の内容は、最初女性の声で火災感知器の作動を知らせる〈発報放送〉が流れます。一定時間後に男性の声で〈火災放送〉が流れる。というものです。

そのほか、出入り口の誘導灯を点滅させたり、電気錠をオープンさせたり、警備保障の機器に異常信号を送ったりといろいろな事をします。

ただし、消火器を持ってエリアを確認に行ったり、119番通報をしたり、といった事柄は、みなさんで行ってください。

自動火災報知設備の目的は、”火災を知らせる”事です。

 

  感知器には、熱感知器・煙感知器・炎感知器の種類が、あります。

差動式スポット型感知器

約1分間に、15度以上の温度変化率を検知するように作った感知器です。一般的居室に使用します

定温式スポット型感知器

60 oC、70 oC、100 oCという温度を検知するように作った感知器です。厨房・押入等に使用します

差動式分布型感知器

空気管という細いパイプの中の、空気の温度変化率を検知するように作った感知器です。感度は先ほどの”差動式スポット型感知器”と同様です。工場・体育館等の高天井に使用します。

光電式スポット型感知器

階段・廊下等:煙による光の乱反射により警報します。

光電式分離型感知器
広い空間を警戒する時使用します。最大100mまでです。 
超高感度煙感知器

クリーンルーム等に使用します。吸入式です。

 紫外線式スポット型感知器
炎から発生する紫外線により警報します。
 赤外線式スポット型感知器
炎から発生する赤外線により警報します。

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自動火災報知設備は日々進歩しています。目的は正確に、”火災を知らせる”ためです。加工技術の精度が上がり、火災ではない原因不明の火災警報(これを非火災報と呼びます)がめっきり減りました。

〜例〜
 煙感知器  感知器の加工精度が上がり、虫等の侵入が防止出来るようになった 
 火災受信機  

最近の多くは、蓄積式(ちくせきしき)火災受信機です。感知器からの信号が連続した時に作動します。

 その一方で、度重なる非火災報からでしょうか。また、うるさいからでしょうか。ベルのスイッチを切ったままにしてあった為、事態を大きくしてしまった火災がある事も否定できません。ヒューマンエラーが原因で事態を大きくしてしまう前に、機能として付け加えられたものもあります。

 火災受信機  再鳴動方式と言って火災受信機のベルを一旦止めても、数分後に再度ベルが鳴るようになりました。

 

 

 

 

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