2025年6月16日「自傷行為・自殺の研修会」
        松本俊彦先生の「自傷行為・自殺の研修会」に 行ってきた。
        開催場所は お茶の水駅から下って ニコライ堂を過ぎた「連合会館」。
           大企業の労働組合の総本山で ある。
        研修内容は 以前、受けた同講習会の内容を さらに掘り下げ精緻化した
         ディープで ヘビーなものだ。
         これを 6時間も受けるのだから、かなり しんどい。
          それで いつも通り 最前列に陣取った。
        主催者は 金剛出版で、書籍売り場で名刺を出すと、
          「あっ。根本さん!」と 私のことを知っている。
            私は 相手のことを 知らんのだが。
        話を元に戻そう。
          松本先生は 自傷行為と自殺の専門家だ。
           薬物依存が コロナ禍から 異様に増加しているという。
            特に10代の 女子。
            自殺も 増加。10代の女子。
        多くは、人間関係が壊れて居場所がなくなったことに起因する。
          そして 若者は 衝動的で、自殺念慮が生じると 即、行動に移す。
            これが中高年との違い。
       とのかく、自傷行為と自殺念慮について 分厚い知識と経験の
          集積を 聴かせていただいた。
             「すごい!」の一言で ある。
        興味深い話も 出た。
           若い女子が へたれな彼氏を 指導・監督・支配する現象。
            アッシーに使ったり、指導して 頑張らせたりする。
             そうした役回りを 若い女子が 引き受ける。
            これ最近の若い女子の「共依存」のパタンのようだ。
            今まで 親から つべこべ過干渉されてきた子は
              自分が 他人につべこべ指導する立場になると
                 張り切る。
            それが 親子関係で学習されてきた本質だからだ。
           親が出ていって、そんな男、ほっとけと言うと 反発する。
            問題解決の方法は 周囲が手を出さず、見守ること。
              「あ~。ドンドン やりなさい。気の済むまで」
       これ、奥が深いのだが、依存症者に対する問題解決の一方法である。
             頑張らない男子は「回避行動」ばかり とる。
               「○○の理由で できない。ダメだ」
            回避行動の理由が 出尽くすまで 待つ。見守るので ある。
              これ  薬物依存者も 同じだ。
      ところで、連合会館では野田元首相や 国民民主の玉木氏に会わなかったが
          秋葉原に出ると、いた。玉木氏である。
            街宣車の上に立ち、演説している。
             なんか「小せえ男だなぁ」というのが 感想。
              ミニサイズだ。
            さらに あんな演説なら、オレにも できるぞ。
        と、思ったので ありました。
              よろしく よろしく。               

2025年6月10日「個別式心理検査の使用者レベル」
        各出版社の個別式心理検査の使用者レベルについては、
        学校出入りの書店さんでは説明がつくせない部分が
        ありますので、弊社にお問い合わせください。
        各メーカーに打診して 確実な回答させていただきます。
        
        
2025年6月10日「世界秩序が 変わるとき」斎藤ジン/文春新書

      彼女の この本を5-6ページ読み進めただけで
       「あ、こりゃすげえ人だ」と わかる。
          震えるほど、すごい人。
       ソロスも バフェットも語らない米国経済史を
         ヘッジファンドの中にいる日本人が 語りはじめた。       

      この1冊だけで、日本の経済評論家1000人分の知識を
         優に超える膨大な知見が 得られる。       
      内容は トランプがアメリカの 従来の 経済的枠組みを
         変更しようとしている話だ。
       トランプは 民主党が築いてきた「新自由主義経済」を
         ぶっ壊そうとしている。
       「グローバリズム」も ぶっ壊そうとしている。
       「東部と西部の金融とITエリートを ぶっ壊せ!」
        何か NHK党みたいだが、
         アメリカの内部からみた経済反乱が解説されており、
           南北戦争に比肩する政治的な動きになると 思う。
      アメリカでは 民主党政権が進めてきた経済社会のあり方、
       いわゆる「新自由主義」や「小さな政府」、
          そして「グローバリズム」の価値観が
           「信認」を失ってきている。
     「信認を失う」とは 国民が その国の政府を信用しなくなることだ。
      信認を失うと、国民が その国家の制度に従おうとしなくなり、
        従来の国の制度を守ろうという国民と、
         それを信認しない国民との間で 暴動が起きる。
            これが「分断」というヤツだ。
          アメリカでは 今、それが 起きている。
      ひるがえって日本をみると、長年、政権与党をやってきた
        あの政党が 制度疲労を起こし、国民の意識との「乖離」が
         はなはだしいだろう。
       日本で与党の幹事長が 口を開くと、全部、ダメな話だろう。
         「何度言っても、わからないし、わかろうとしない」
            会社で80代の会長に 50代の社長が諭しても
             年寄りは 聞かない。 
               それだ。
      話を元に戻そう。
        本書は そんなアメリカ内部の経済の制度疲労や信認離れの
         今を、ヘッジファンドの中にいる日本人が語ったものだ。
       エマニュエル・トッドは外からアメリカを分析し、
        斎藤ジンさんは アメリカの中から経済革命の流れを説明している。
             これは 面白い。
       これ、先生方対象のキャリア・ガイダンスに入れてみようか?
        世界の「今」を捉えた、バリバリのキャリア・ガイダンス。
           わかるかなあ。 
            それが心配。

2025年6月7日「世界秩序が 変わるとき」斎藤ジン/文春新書
      この人 ベッセント財務長官の お友達で ある。
       この化粧っ気のない顔は 何かの研究者の顔だ。
       日立メディコ技術研究所に いる感じの人で ある。
      読み始めて わかったのだが、なかなかの人だぞ。
       この人は 新自由主義的な世界観が 地殻変動を起こしている、
       という。
         世界のシステムが 大きく変わろうとしている、と言うのだ。
      この本の趣旨は パラダイムシフト。
         経済と そして 世界の政治の・・。
        それが 不可逆的な流れに なっている。
          次の30年の 勝者と 敗者が入れ替わる、と言っている。
         エミン・ユルマズより 遙かに上の議論。
       誰も手をつけないことを 言い出した。
             注目株で ある。

2025年6月1日「キツネの コン太」

      久しぶりに 二度揚げ峠を 通って 草津温泉に向かう。
       すると バックミラーにワーゲンを追いかけてくる
         一匹の小動物が写る。
       クルマを止めて ドアを開けると パッと 逃げる。
        体長 は しっぽもいれて50センチくらい。
             痩せ細った 茶色の子ギツネ。
           腹を減らして クルマを追いかけてくる
             
貧乏そうな子ギツネ。
          体重は ウチのネコ助の 半分も ないだろう。             
           私は そいつに「コン太」という名前をつけた。
          「今は 食べ物、持ってないんだよ」
         コン太は 道の真ん中まで 出てきて 呆然と私を 見送った。
       それから数時間後、温泉の帰りに もしやと思って
         セブンで 一番安い 138円のバターパンを 一袋買った。
       同じ山道を帰って行くと、同じ場所。
         藪の中に 空を見上げる 貧乏そうな小さい影があった。
         「コン太。来たぞ」
        コン太は 嬉しそうに 頭を下げ、尻尾をふりながら、
           藪の中から出てきた。
             きゃあ、きゃあと鳴く。
       コン太のきつね語を 翻訳すると、
       (コン太)「おらは 百姓のせがれで ごぜえますだ。
         学問のことなんぞ、なーんも わからねえで ごぜえますだ」
       (わたし)「そんなことは いい。コン太、パン食うか?」
       (コン太)「庄屋さま。お願えで ごぜえますだ。
                 それを 一口、おいらに おくんなせえ」
          私がパンをちぎって 2mの距離で投げると、
           コン太は 急いで 近づいてそれを口にし、3m離れてから
             パクパクと 10回くらい噛むと 食べてしまう。
           投げると、パクパク。投げると、パクパク。
            これを くり返し、一袋、全部、あげてしまった。
        こんなに長時間、野生のキツネと やりとりしたのは 初めてである。
       (わたし)「次にオレが来るまで、元気にしてるんだぞ」
       (コン太)「ふあい」
        腹一杯、食べたのか。コン太は 背筋がいくぶんしゃっきりし、
          バットマン・マスクをかぶった頑強な姿になって
            山道の真ん中で いつまでも いつまでも
                黒いワーゲンを見送るので あった。
            諸君は キツネに 見送られたことが あるかい?
               オレは あるんだよ。
                 - おしまい -


2025年5月31日「子どもの生きづらさと 親子関係」信田さよ子/大月書店

      一般的に 女性は 左半球の体積が大きい。
        つまり、言語脳が優勢な脳の働きをする。
         同時に 左脳は「小さいこと」に注意が集中する。
            これが左脳の特性だ。
        つまり、女性は「小さいこと」に目をつけ、「つべこべ」と評論する。
          これが 大筋での 女性の脳の使い方だ。
      これに対し 男性は 右半球の体積が大きい。
        つまり、図形に反応する右脳が優位に作動する。
         同時に右脳は「位置情報」に注意が集中する。
           今、こうしたら、次は どうなるか。
            これは 位置情報。右脳の特性だ。
      両者の違いを具体的に言うと、
        女性は 小さいことに目をつけ
         「あの人は こんなこと言ったのよ。嫌ねえ」と、いじめが始まる。
           いつも小さな事に問題を発見する。
            いつも 小さいことで 争いごとが 起こる。いつもだ。
        一方、男性は 遠くを見る。(というか近くは見えない)
         そして 「てー!」と、ヤマトの46センチ砲を数十発、発射する。
         すると5分後に、40キロ先の米機動部隊に ヤマトの砲弾が
          降り注ぐ。
         大混乱に陥った米機動部隊に、むら雲の中から魚雷を抱えた
           ゼロ戦が現れ、数十本の魚雷を投下して帰艦する。
             米機動部隊の殲滅作戦である。
        つまり、男性脳は「こうすれば、こうなる」という考え方が
           常に作動する。将来の予見だ。
         男性の照準は(目先の事ではない) 将来のことに照準が合って
          いる。
      話を元に 戻そう。
        信田さんは 女性である。
         そのため、女性脳で書いている。
           この本は 信田氏の 貴重な体験や知見が散りばめて あって
            役に立ちそうなのだが、
             女性脳で書いているので、
          物事を順番を追って記し、最後に核心部分が ハイライトになって
           問題解決方法が「どん」と提示される、といった本の構成を
            していない。
          このため、ダシの薄い事例が 連綿と続く。
        このため、京都・祇園の料理屋のように、一品、一品はうまいのだが、
           では 学術的に 何が統一的な見解として得られるか というと
            男性脳の視点から整理しないと、ちと 役に立たぬ。
          そういったわけで、私は 「再構成」を試みている わけ です。
             どこで 46センチ砲を連射するのか。
              魚雷を抱えたゼロ戦は いつ発艦するのか。
            徒然草を読んで、そうしたことを考える わけです。

2025年5月20日「日本文化科学社:使用者レベルB 使用者レベルC」

      日本文化科学社の心理検査使用者レベルのBと Cについて
      ご不明の方は、お問い合わせください。
        メーカーに打診して回答いたします。

2025年5月19日「出世は罰ゲーム」
      講演会などで「出世は 罰ゲーム」と言うと 共感 を得る時代となった。
       年配者は 定年退職後も 会社に呼び出されて、再雇用というカタチで
        「重責」を任されている。
       退職者が 現実の組織の指揮をとっているのだ。
         これが今の組織の通常運転のようだ。
      一方、若手は いつまで経っても 育たないし、育とうとしない。
       難しい仕事は すぐ根気が尽きるし、音を上げる。
      何万円かの報酬増加で「仕事の責任」をとりたくない。
       「仕事の重責」を担いたくない、というのが本音のようだ。

         そして、
          その仕事は 私には できない。
          怖い。
          その仕事を辞めさせてくれ、となる。
      (これ、精神医学では回避型パーソナリティ障害、と言うんだぜ)
      民間企業であれば、これで「会社を辞めて」となるが、
       公務員の場合は 辞めさせる権限のある雇用主が 現場に いないので
        やめなくてよいことになる。
      それで「事件」は 、公務員から多数発生することになる。
        だが、日本では 通常、お役人は「偉い」ので、
         相当ひどいこと になるまで 事件は明らかにならない。
       まあ、そんなこんなで、
         民間人は公務員を 苦い顔で 見ているのである。
      ところで、こうした社会の現況は 全て「キャリア・ガイダンス」
       (進路の決め方の講習会)に 含まれる。
      こういう話を 含めた講習をしないと意味がないので ある。
        キャリア講習の神髄は そこまで含まれる。

2025年5月14日「R社長・来社」
      実は先般、元トラック販売会社のR社長が 来社した。
      彼は 人が育つには「挫折体験が必要だ」という。
      しかも、泥沼に口まで浸かって
        「臭くて 汚い泥水」も、一度は飲むべき、だという。
          そうしないと、人間は懲りない。
            懲りないと、覚えない。
         人間は経験したことがないことは、2度目に対応できない、
       という。
      私は 笑って しまった。あっはっはっは。
             だよね。

2025年5月14日「金融講義」高橋洋一/ソシム

      石破内閣になって 高橋氏をはじめ安倍内閣当時の経済ブレーン達が
        吠えに吠えて いる。
      その多くが政府の経済政策(マクロ経済)の間違いや
       日銀の金融政策の間違いを 指摘し 批判しているのだ。
      その発端は 財務省の矢野事務次官が文藝春秋に
       「このままでは国家財政は破綻する」と寄稿したことに端を発する。
        多くの識者が これを読んで
        「うひゃあ、財務官僚は、このレベルかよ」
      と驚いたはずだ。
       ところで、高橋氏は プリンストン大学で 後にFRB議長となる
      ベン・バーナンキ教授の指導を受けている。
          彼は 恐慌と日本経済研究の第一人者だ。
       加えて、安倍ちゃんの家庭教師をして「アベノミクス」の基礎を作った
      ポール・クルーグマンも 高橋氏の同級生であり、バーナンキの弟子
       でもある。
      これらのノーベル経済学賞を取った経済学者達の考えは、
        日本の財務官僚や 歴代の日銀総裁の考えは 間違いだという。
           ここが非常に面白いのだ。
      話を元に戻そう。
       今回のこの本は 高橋氏の脳に記憶しているマクロ経済の常識を
        語ったものだ。
      この本は トランプ大統領の「意志」により、政治的に歪んだ
       アメリカ経済の その後 に備えるため、会社経営に関わる全ての人が
      むさぼり読むべき「経済の教科書ガイド」になるだろう。

2025年5月13日「愛しすぎる家族が崩れるとき」信田さよ子/岩波書店

     2003年発刊のこの本は 先の コントロール・ドラマより、
      考えがまとまっている ように思う。
      後で 信田氏の この辺の著作を点数をつけて評価してみようかと思う。
       評価基準は AC(愛着障害)の問題解決方法が提案されているか
        どうか。明確に意識されているか どうかだ。
      今のところ、信田氏は 自分がACだと気づいた子どもは、親とは
       別人格なのだから 見捨てろ、と言う。
      「あなたのために・・」と愛情を追い鰹して 愛情で直そうとせず、
       徹底的に 親と切り離して 本人の自律を待て、という。
      まあ、このやり方は 人間中心主義のカウンセリングの原理を
       はずれては いないのだが・・・。
        これで事が解決するか どうかは 別次元の話だと思う。

2025年5月12日「ネコと月を見る」
     うちのネコは 室内飼いで ある。
     従って、当然、家の外に出したことは ない。
     しかし、オスなので 少し乱暴に育てた方が良いとも 思う。
     そんな昨夜、ネコ助と一緒に 玄関の外のタタキに座って 月見をした。
       顔を上に向け、月を見上げるネコ助。
       「お前、猫のバットマンマスク 買ってやろうか?」
       「ふあい」

2025年5月11日「内田クレペリン検査・生徒対象講習会」

     某高校で 内田クレペリン検査の講習会を行ってきた。
      ”企業人事部は 内田クレペリンを どのように採点するか”と
       いうものだ。
      これを 早々に終えると、残り時間は「キャリア・ガイダンス」。
      いわゆる 進路の決め方の 講習会だが、時間がショートなため、
      企業は どのような人材を求めているか、という現代企業の死活問題、
       つまり喫緊の話題を話したわけだ。
        題材は2つ。
      一つは コミュニケーション能力の欠如。
       現代は オジサンも オバサンも 「ホウレンソウ」が できない。
       つまり、社内で「報告」も「連絡」も「相談」も ない。
         支店長も 社長も 部長も、平社員も 横の連絡も、縦の意思疎通も
          ない。これが 現代の普通の企業だ。
         要のサラリーマン社長は 所詮、雇われ社長なので 他人事。
            
これで 顧客が企業を見放し、死んでいく。
       第二は、他人に対して 気が遣えないことだ。
         これも 先の特性と 絡んで影響が大きい。
        「こんな ことで、会社が成り立つのかねぇ」という話だ。
             当然、成り立たない。
        「いいかい。君たちが行って、これを打破するんだぞ」。
           最後は 拍手が沸いた。パチ、パチ、パチ-。
          こうした講習会、実は正鵠を射たことを言っている。
            有料でも 絶賛されるんじゃ ないかと 思う。
          現代は「出世は罰ゲーム」と みられているが、
            そうでない人も 五万と いるぜ。

2025年5月11日「コントロール・ドラマ」信田さよ子/三五館
      これは ひょっとして 当たり かもしれない。
      信田氏は この時代のカウンセラーとして 愛着障害という概念は
        ないのだが、それを ACと表現している。
          アダルト・チルドレンだ。
      これ 岡田氏の言う 愛着障害と同一のものだろう。
       処方箋として、
      岡田氏は 愛情を追加して 追い鰹をして直そうとするが、
       信田氏は 諦める。元へは戻らない、と言う。
         ふーむ、である。


2025年5月6日「子どもの生きづらさと 親子関係」信田さよ子/大月書店
      2001年6月発刊のこの本は 信田さんの研究した親子関係の集大成だろう。
        信田さんの書いた本の中で、最優良書。最優秀書。
      それまでの著作と違い、問題解決に ちょっとだけ アプローチした方法論が
       書いてある。
          それだけでも 驚きで 新鮮で ある。
      この 2001年の前後に 信田氏が 何を見て 何を発見し、どういうことを
       すれば「親を支えるために 良い子を演じていた子ども が
       素に戻れる」と 気づいたのか。
          これが 大事だ。
      信田氏の言う「母親の不幸に対して、子どもは責任がない」という軸へ
       の転換は、なかなか カウンセリングでは 恣意的になって できにくい。
        この 信田さんが発見したものを より深掘りして みよう。

2025年5月1日「田研出版」

     田研出版の新社長の杉田氏とお話しした。
      前社長の 高橋氏とも。
     田研出版は 初代社長の高垣氏から 知っている。
        古田さんや 高橋 徹氏も。

      ああいう魅力というか、リーダーシップを発揮した人を
       他には 知らない。        
        ご健闘を 祈り上ぐ。

2025年4月19日「鼻高花の丘」

    本日は土曜日。
    久しぶりに Leica-R8とRTSを持って 鼻高花の丘で
     菜の花を撮影。
    すると、そこに 福田達夫氏が いた。
    私が「 やあ 」と話しかけようとすると、
     シークレット・サービスのような 男が割って入ってきた。
      秘書である。
       「代議士に直接、話しかけないで ください」
        「えっ」である。

2025年4月18日「NASI-R テスト結果の見方・使い方講習会」

    ある高等学校から 熱烈な要望があって NASI-Rの 職員研修会の
     講師を務めてきた。
    昨年末の 群馬県高校教育相談部会で講演会の内容よりも
     さらに新しい情報が 手に入ったので、
    前日、夜中の2時まで
     パソコン・スライドを調整し、配布資料も新しく作成したものだ。
    講演時間を最初より延ばしていただいて、これは ありがたかった。
     研修会には スクール・カウンセラーも同席。
    最後は「Kiku o」の「愛して 愛して 愛して」を流し
     大きな拍手をいただいて 職員研修会は終わったので ある。
        70点? 80点くらい?
          いや 今回は 90点くらい いったか?
    とにかく、今回は資料を網羅して 講習した。
     結論だけ言うと、
       家族の安定の第一条件は「お母さんが 幸せになること」
        そして、第二は、高校生は「成長」するので、
            小中学生用の「子育て」 ではなく、
          「母親が養育態度を 大きくチェンジすること」 である。

2025年4月15日「高校用:注意力養成ドリル 2 」1.900円
    これは注意力養成ドリル 1 を実施した後に行う脳トレドリルで、
    脳の部位でいうと「前部帯状回」を 活性化し 鍛えるドリルだ。
    
前部帯状回
とは 額正面に中心部に「1の字」状に位置する
     左右脳半球の正中線。溝の部位である。
      ここは脳機能では 注意集中の中枢の一つだ。
    この部位に 選択的に代謝を起こし、注意集中を確実に起こさせよう
     という ドリル課題である。
    ドリルの標的は「気持ちの切り替えが できること」。
       これが このドリルを行って得られる効果で ある。
    このドリルを 全部、終わる頃には、たとえ嫌なことがあっても、
     「気持ちの切り替え」が でき、あるいは「考え方を切り替え」ることが
    できるように なる。
    これは 2010年から3年間行った「発達障害児の脳トレ教室」で得られた
     研究成果の一つだ。
    これって、カウンセリングの直前に実施すれば、
      「認知」(考え方)が 変わる事前準備ワークになる だろう。
    
これに続く「注意力養成ドリル 3 」は ワーキング・メモリを鍛える
     仕様である。製品化しているのは これだけだろう

2025年4月3日「愛して、愛して、苦しい、苦しい」

    この曲は キクオが 初音ミク に歌わせたり、Adoが 黒い檻の中で歌ったり
     して、全世界の若者に圧倒的な支持を得ている 愛着障害ソングだ。
    歌詞は なかなか 完成度が高く、若者の心情をズバリ表現していると思う。
     歌詞の表現が そこいら辺の 心理学教授より 卓越している。
      NASI-R(高校用 愛着スタイル診断検査R版)は
       この辺の高校生の心情を スクリーンショットしてお見せする
        生徒理解テストである。
    これは提案ですが、今年1年、母親向けの講演会をさせていただいて、
      そこでお母様方に アンケート調査を行い、子どもの愛着障害を
       解消する「小冊子」でも開発しましょうか?
        お母様方の 一番のお困りごとは「反抗期のお子様」と向き合い
        「やりとり」をすることで、母親にコンサルテーションとして
       思春期の子どもとの「つきあい方の指針」が必要でしょう。
      つまり、標準的な高校生の息子・娘とのつきあい方マニュアル。
      高校生は とても不安定で激しく、
       子育ては ぶっつけ本番で 誰からも助言が得られず、
        とても不安でしょうから。

2025年3月25日「3月読書」
   ・「なぜ人は 自分をせめてしまうのか」信田さよ子・ちくま新書
      信田氏は カウンセラー界の大御所で ある。
      彼女の良いところは「AC」(アダルトチルドレン)という概念を
      世の中に ひろめたことだろう。
      これは アルコール依存症の父親がいる 家庭の問題で、アル中の父親
      がいると、これ以上ないほど家庭が荒れて 壊れる。
      「私は親のようには ならない」という 子どもは、
      成人してからも こうした親の記憶が重くのしかかり、
      精神的な負担となって一生続く。
      
ところで、信田氏本人は、父親が大好きでメロメロなのだが、
      母親のことは大嫌いで、徹底的に貶すので、
      「ちょっとなあ」と思っていた。
      こうした側面は 他のカウンセラーからも 評判が悪いだろう。
      ところが、
      この最新本を読むと「えっ」と思い、少し「理解できる」ようになった。
      「母と娘の関係」について で ある。
      母娘の関係は 母息子の関係とは 大幅に違う。
      「母が重くて たまらない」という関係性だ。
      これ、愛着障害と ベン図で 重なる。
      こうした母娘の重篤な関係について 解析してみよう。
      山脇由貴子氏の見方と 信田氏の見方を重ねると
      ちょっと面白い風景が 見えてくる ようだ。
      結論は 妻が、カミサンが、そして母親が幸せでないと、
       家庭は荒んで 母子共依存になり、荒むということ なのですが。

2025年3月13日「高校用:NASI-R 愛着スタイル診断検査R版」
                           620円
    昨年末、群馬県高校教育相談部会で講演会をさせていただいた。
    参加校 は県立高校、私立高校あわあせて 33校。
    その中で NASI-Rについても紹介する場があったが
     たいへん良く理解していただいたと思う。
    現代は 親子関係の中に すべての学級適応や問題行動の要因が
     含まれている。
    例えば、回避型愛着スタイルを示す生徒の背後には
    「離婚・再婚」問題を抱えた親や、あるいは、夫婦仲が悪く
    「夫婦喧嘩」が絶えない親たち、という家庭環境が透かし見える。
      夫婦喧嘩を見せることは 現代では「虐待」である。
      「夫婦喧嘩など みたくない」
      「こんな家に生まれたくなかった」。
     こうしたことがあると、生徒はそれが嫌で「回避型」を示す。
      何度もコレを見せられると、子どもはやがて無表情になって
      父母がドスン・バタンと取っ組み合いをしようと、
         無関心で、我関せずになる。
          自分の心を 守るために。
       こうして親子の絆は 離れていくのである。      
    もう一つ、回避型愛着スタイルを示す生徒の背後に
    「過干渉で支配的な親」が背後に存在するケースが多い。
     「勉強しなさい」は 現代の保護者には
       当たり前の言葉だろう。
     ところが、これが親子の愛情や信頼を欠き、
      子どもが「強制収容所体験」のように 感じるとなると
        話は別だ。
      毎日、母親が「塾」の送り迎えで
         学校にクルマの列が並ぶだろう。あれだ。
    まだ親がかりである高校生は、しかたなしに 親に従っているが、
      いざ大学に合格したり、学校を卒業する段になると、
    「親に人生を支配され、やりたくないことを やらされてきた」
      と怒りが沸いて、親に必ず「復讐」する。
       復讐の内容は様々だが、通常、親の元には 帰ってこない。
    ところで、子どもは、思春期に「成長」する。
         これは自然なことだ。
    この成長が始まった思春期の 「子どもの扱い」は重要で
      多くの母親はここで「間違い」を犯す。
          子育ての「ミス」だ。
        子どもが成長しても、わからない。
        子どもが成長しても、認めない。
       「アンタは親の言うことを聞いていれば いいの!」と
     いつまでも 小学生のように扱う。
        そして「ああせい。こうせい」と命令する。
     あるいは持ち物を調べ、
          学校であったことを 全て報告させ、
        友人関係を聞き出して 制限する。
       母親がしているのは 管理・監督や 支配・命令だ。
        子どもの自主性は 1ミリも認めない。
        子どもには1ミリも 自由にさせない。
     これが 現代の典型的な「ネグレクト」だ。
    昭和のはじめは 子どもを放置して 世話を焼かないのが
         ネグレクト だった。
     だが、今は 違う。
     「あなたのために・・・」と
      子どもの意志や 感情を無視するのが ネグレクトに
        なった。  
    進学校も 学習困難校も こうした生徒が登校してくるだろう。
    こうして 気持ちを まったく汲んでもらえない「子ども」は
     その後、親に対して「どういう対応」をするか。
       親に復讐する子が 出ると思う。
     あるいは、家を出たいと言う子が 相当数 出ると思う。
     子どもを高学歴にして、親は 捨てられるのである。
       それが現代の 良いご家庭の姿だ。
    ここを調整するのが、現代の高校教育相談係だろう。
      親子関係を理解し、場合によっては 調整しなければ
        健全な生徒は 育たない。
    健全な親子関係とは、いざという時に 親が身を挺して
      真剣に子どもを救えるか、ということが第一だ。
    第二は 子どもの成長を認め、成長したことを褒め、
        子どもと一緒に喜んだり、悲しんだりすること。
       これが非常に重要なのだが、で・き・な・い。
    つまり「小学生にするような子育て」を止めて、
      気持ちを切り替えて「大人になってきた子どもに つきあう」
       ようにすれば よいのだが、
          それが できない。
    「あなたのために・・」とか「勉強しろ」というだけでは
      成長を始めた子どもは 納得しない。育たない。
        反発・反抗するだけだ。
    「勉強しろ」だけでは思春期の子どもは育たない。
         「親子の絆」も「信頼」も つかない。
    そうした大切な時期に 子どもの気持ちも汲まず
       怒ってばかりいて  命令する。
        これでは 子どもが 遠ざかるだけだろう。
    子どもの気持ちを汲む親。
     そして 子どもの成長を「よし、いいぞ」認める親子の
       関係があって、初めて子どもは 親を頼りにし、
        親を尊敬し、親に感謝し、力強い大人に 育っていく。
    子どもに 勉強ばかり 強制する世の中は、
      親が子どもとの「つきあい方」を知らず、子どもとの関係を
         ダメにして しまう可能性が 高い。
      学校が 子どもをダメにしているのでは ない。
        親が 子どもを 「ダメ」にしているのだ。
       ここに焦点を あててみると よい。
    高校生の学級適応も、対人関係のトラブルも
      全部、親子関係から 発生している。
    子どもは「対人関係の基礎」を親の養育態度から学ぶので
     学校に行って生じる「対人関係の不具合」は
      今までの親の養育態度が原因だ。
    親があまりに強いと 子どもは「親の顔色」で判断する子に育つ。
        つまり、不安型愛着スタイルだ。
     人の顔色ばかり見て、それに合わせようとする。
       それがシンギュラーポイントを超えると
         対人不適応を起こす。
      友達が怖くなるのだ。
       SNSなどは それを増強しているだろう。
    「人の期待に沿わないと、拒絶する」というのは親が教えた
       対人関係の基本方程式だからだ。
    問題を抱えた生徒の背後には 必ず問題を持った親がいるので、
      NASI-Rの結果をみて、生徒に嫌だったことを聞くのだ。
    また、親にも もっと子どもに自由を与えて「手放して」みては
      どうかと提案するべきだろう。
    こうして家での狂い始めた親子関係を一つ一つ改善していく。
     親は「成長」をはじめた「子ども」とのつきあい方を
      知るべきだ。
    実際のところ、反抗期が始まって お手上げのはずだ。
      どう「子育てしてよいか」、
      高校生の親は とても 悩んでいるはずだ。

2025年3月13日「NASI-R 愛着スタイル診断検査R版」620円
   山脇由貴子氏の「夫のLINEは なぜ不愉快なのか」を読むと、
    笑ってしまう。
   どの母親も 子どもに「お父さんのような人間に なるんじゃ ないよ」と
    教えているが、こう教えたくなる理由が わかるからだ。
   母親が 子どもの下校時間に クルマで待っている理由も 同じだ。
    母子の共依存である。
   なぜ、母子の共依存が これほどまで 多くみられるか?
    それは妻と夫との関係に 根源的な原因がある。
   話を最初に戻そう。
   「妻の結婚観」、である。
     女性が結婚する理由は「幸せになりたい」からだ。
     そこで女性は「この人と結婚したら、私は幸せになれる」と
      信じた男性を選んで、結婚している。
     つまり、女性は結婚するまでに 何人かの男性をフッている。
     別の言い方をすると、フラれた男性は
      「アンタと一緒になっても、幸せには なれない」と
        断定されたに等しい。(かわいそうに、オレだ)
    ところが、だ。
      結婚して しばらく時間が経つと、夫は仕事一辺倒になり、
     帰宅が遅くなったり、土日も仕事に出かけたりするようになる。
    ここで、女性特有のメンタルの話をしよう。
     女性は 何かの理由でネガティブな感情が発生したり、不安に
      なったりすると、それを誰かに聴いてもらうことで解消する。
       そのためには、女性は話を聴いてもらう相手が必要で、
          その(話を聴いてもらう)相手が「夫」なのである。
    ところが、結婚して しばらくすると、夫は妻の話を聴かなくなる。
     二人が独身で、デートしている時とは 明らかに関係が変化するのだ。
     妻は 思う。
      ・夫は 私の話を聴いてくれない。
      ・夫は 話しかけても 返事をしてくれない。
      ・夫は 仕事から帰ってくると、TVを見るか、ゲームをするか、
        寝てしまうだけ。
      ・夫は 私が作った料理を「美味しい」と言ってくれない。
      ・夫は 私が「家事」をするのを 当たり前だと思っている。
      ・夫は 休みの日に、私をどこにも連れて行ってくれない。
      ・夫は 休日になると、友人と遊びに行ってしまう。
      ・夫は 私の話を聴こうとしない。
      ・夫は 私に関心がない。
      ・夫は 私のことを理解してない。
      ・夫は 私のことなど、どうでもいいと思っている。
      ・夫と 話そうとすると「夫婦喧嘩」になってしまう。
      ・妻は、私ともあろう者が、なぜ、こんな男と結婚してしまったのか、
         と思うようになる。
      ・妻は 私はこんな生活で 一生を終わりたくない、と思うようになる。
    そこで、第一選択肢は「離婚」である。
      だが、離婚すると、何の経済力も、取り柄もない ただの中年女に
        なってしまう。「妻の座」から降りるのは、失うものばかりだ。
    そこで第二選択肢だ。
      振り返ると、私には「子ども」がいる。
       夫は、今からは どうにもできないが、子どもだったら、
         理想的な人間に育てることが できる。
    そこで「夫を除外して、母親と子どもだけで幸せな家庭を作る」のである。
      これから母親の学校や塾の送り迎えが 始まる。
     そして子どもに何回も教える。
        「お父さんのような人間に なるんじゃ ないよ」
    一方、夫の結婚観は どのようなものか。
      夫は 結婚しても、今までの自分の生活を変えないでいい女性を
       結婚相手に 選ぶ。男は束縛されるのが何より嫌だ。
    ある意味、母親のように、食事と洗濯をしてくれ、身の回りの世話をして
      くれる女性を選ぶ。
    さらに夫は 男であるので、ストレスへの対処法が 女性とは真逆だ。
          男は 嫌な事があると、一人でじっと耐える。
        心の内を 誰かに話そうなんて 考えない。第一、それは恥だ。
         「男は 黙って サッポロビール!」
            そういう わけだ。        
    さて、夫は 仕事に打ち込んでいると、やがて社内で出世し報酬も高くなる。
      それで子どもの教育費も十二分に出せるし、妻にも不自由させない。
       家も新築した。妻が熱望した食洗機付きの台所だ。
         妻が不自由しないよう妻にクルマも買った。
     そして夫は30年近く、全国を単身赴任で働く。
          転勤は 12回に及ぶ。
           スーホの白い馬だ。
    それが、たまたま仕事の都合で、家のある地元の駅に帰ってきた。
      夫は 自分で建てた新築の家に、まだ一晩も泊まったことが ない。
       で、初めて自分の建てた家に帰ろうかと思うのだが、
          思い出すのは「妻の怒った顔」だ。
       このまま家に帰ると「妻」と「言い争い」になる。
    で、「夫」は 星空を見上げて、駅前のビジネスホテルで一泊し、
       家には立ち寄らずに 翌朝、また 全国の仕事に出ていくのである。
    このような「夫」を除外した「母親と子どもだけで幸せな家族」を作って
       いるご家庭で「母子の共依存」が多発している。
      「お父さんのような人間に なるんじゃ ないよ」というのは
         全国共通に発せられている妻の標語だ。
    福島県の会津に行くと、よく電信柱に標語があるだろう。
       「ならぬものは、なりませぬ」。
         あれだ。
    子どもが幼いうちは、そうした生活でも良いのだろうが、
       やがて子どもは「成長」を始める。
     子どもは、いつまでも 母親の言いつけには従わない。
        思春期の子どもは 母親の手の中に 収まるのではない。
     思春期の子どもは、さらに成長して 母親と ちょっとした、
       あるいは、深刻なトラブルになる。
    「どうしても世話を焼きたい母親と、もう、私に ついてこないで、
          という子ども」の問題だ。
     母親に ああせい、こうせいと「命令」ばかりされて、
      今まで 少しも自由にさせてもらえなかった子ども。
      少しも気持ちを汲んでもらえなかった子どもは、母親との絆が 薄い。
    つまり、母と子にしっかりとした愛着が結ばれていない子どもは、
      母親と関係を断ち切って、家を出たいと思いつく。
    母親が「あなたのために・・」と 子どもに してきたことが、
    「いつも母親から命じられ、やりたくないことを 強制されてきた」
      と考える高校生も多数出てくる わけだ。
    現代は 親が支配的なので、成長を始めた子どもにとって、
       家が安心・安全な居場所でなかったケースは多いだろう。
        そう。夫婦喧嘩を 何度も何度も 見せてきた家庭だ。
    トー横キッズなどは、親と話ができず、家が安心できる居場所に
      ならないから、居場所を求めて出てくる のだろう。
    こんなことが、現代の 高校生がいるご家庭で 次々に起きているのだ。

     高校用 NASI-R/愛着スタイル診断検査R版」は そうした親子関係を
       スクリーンショットした 生徒理解検査である。
     親子の信頼の絆。
       これを確認することが この時期 一番、大事だと思う。
        もしズレが生じていたら、気づいて修正すればよいのだ。
     生徒にも、親にも
        「少し修正しましょう」と提案すれば良いのだ。

2025年3月12日「高校用:認知行動療法による心理療法パッケージ NCBT-1」
                           1名分 600円
    認知行動療法というと、何か 難しいカウンセリング技法のように感じて
     敬遠して近づこうとしない先生が多い。
    こちらは 早稲田大学当時の 坂野雄二教授に学び、さらに
      東京家政大学の 福井 至教授に学んで 認知行動療法が 何者であるか、
      一応のものは習得した。
    とは言っても、まだまだ 修行中の身であるので、ワークショップが
     あると、最先端の知識と技法を獲得するべく努力につぐ努力を
      している。
        「カウンセリング」とは そういう ものだ。
         常に新しい技法を学び、取り入れていく必要がある。
    昨年11月に行った 群馬県教育相談部会の研修会では そのうちの
     いくつかの「認知行動療法」の技法を 高校の先生方の前で披露した
     ところ「おー」という声が上がって 理解が進んだようだ。
     シンプルな技法を使った事例をひとつひとつ提示すると、
      受講生の皆さんが うなずいて ついてくるので
       ありがたかった。
    認知行動療法は 大きく「認知療法」と「行動療法」に分けられる。
    「認知療法」は「考え方を変えれば、気分が変わる」というやり方で
    「行動療法」とは「行動を変えれば、気分が変わる」というものだ。
    実際には 両者を交互に投入したり、最後にブースターセッションを入れて
     変化した考え方や行動を「定着」させることも する。
    坂野雄二教授に学んだ人ならわかると思うが、坂野教授は「熱血漢」である。
      燃焼し尽くすまで 授業をやめない。
       「ひえ~!」と思うが、これは 学ぶべき ところだろう。
      ところで大阪の新世界に、腕を組んだ坂野雄二先生の ハリボテ があった。
        「おっ」と 見ると 「串カツダルマ」 で あった。
          あれは 坂野教授に 似ている。
    一方、福井教授の やり方は とてもスマートで完成されている。
      不適応を起こしたクライエントを
     どのような治療方法のテーブルに 乗せるか、これを考え抜いた人で
      福井教授に学ぶと、この症状の人は この方法で問題解決。
         この症状の人が来たら この方法で問題解決と、
          とてもスムーズに 問題解決の道筋が習得できる。
           他の先生に学んでも、なかなか そうはいかないのだ。
     まして、机上の学問だけで、自分で実践していない大学教授の講義は
        お話に ならない。
     お二人とも、サイエンティスト・プラクティショナー、という考え方だ。
     つまりは、認知行動療法を学ぶ者は科学者的な実践者となれ、
          ということだ。
        バックトゥーザフューチャーの”ドク” だと思えば良い。
         ああいう教授が 認知行動療法の使い手である。
    さらに坂野教授の親先生だと思うが、内山喜久夫教授の講義を一度受けた
      ことがある。 
          内山先生は ものすごかった。
    何が凄いかと言うと、第一に話す言葉にムダがない。
      第二に、話す言葉がそのまま教科書になる。
       しかも、わかりやすい一流の教科書で、バイブルだ。
          これには 驚愕した。
    話を元に戻そう。
     NCBT-1は こうした先達の知識と技法を詰め込んだ 性格テストと
      嫌な気持ちを直す 読むドリル のセットである。
    最初にNCBT-1の性格テストを実施し、生徒の現状を把握したら、
     その後は 読むドリルを配布し、生徒に読ませてほしい。
      この「嫌な気持ちを直す読むドリル」は、実験がしてあり、
      ただの印刷物ではない。
    高校生が考える「否定的な自動思考」(自動的に否定的な結論に到る
      考え方)に対して「他の高校生が考えた反論」が書いてある。
    つまり「嫌な出来事」で想起する「いつもの否定的な考え方」に
     他の高校生が「その考え方は 間違っている!」と反論する
      読み物と なっている。
      これを繰り返し読ませると、それがカウンセリングになる。
     嫌な出来事に対処する「肯定的な考え方」を「練り込んでいく」
       のである。
   「考え方を変えると、気分が 変わる」。こうした認知療法の技法を
      社会実装した、性格検査とカウンセリングのセットである。
     新入生に否定的な考え方や 自己否定感があることに気づいたら、
          積極的に直していく時代である。
       こうしたメンタルの調整をしなければ、
         高校の授業など 本業に入れないだろう。

2025年3月10日「高校用:注意力養成ドリル・ワーキングメモリセット」
                         1名分 1900円
    高校の先生が 数年前からお困りのことに、生徒が無気力で
    やれと言っても、やらないという生徒の態度・振る舞いの
     問題がある。
    最近では 無気力という表現ではなく、文章が読めない・
     漢字が読めない、自分の名前も 書けないというLD状態が
     あるようだ。高校の学習困難、ラーニング・ディスオーダー高校
      である。
    これらの高校では、先生方が生徒に教科書を教えることに困難を
     を感じ、ある意味、半ば諦めているのではないかと さえ思う。
    こうした中には 発達障害的な問題を抱えた者や
     親子の愛着に問題があるもの。
    さらにケータイやゲームの長時間視聴により、脳内化学物質の
     ドーパミンを使いつくし、毎朝、無気力になって登校する者や
     ゲーム依存症や ゲーム中毒になっている者も、けっこうな比率で
     在籍していると思う。
    こうした現状があると、きちんと教科書が理解でき、
     真面目に従業を受けさせて 大学まで進学させることは難しい。
    そうでなくても、旧来の進学校だって 高校入試が内申点加算で
     合否が決定されているため、純粋な学力強者が
     入学しているわけではないから 中身は 全て中途半端だろう。
    こうした中にあって、本製品は「授業中の集中力」を著しく増加させる
     製品である。
    この注意力養成ドリルは 全国早期痴呆研究会という認知症の学会で
     前頭前野を活性化するテスト課題として研究発表したものが原点である。
     この研究会は 浜松医療センタ-の脳神経外科・金子満雄氏が学会長
      としてスタートした 日本で最初の脳科学の学会だ。
     東北大学の川島隆太氏の学習療法研究会は この後からできたもので
      遅い。
    さらに このテスト課題が 前頭前野を強く活性化することから、
    このテストの問題項目を「ドリル」にして、連続して被験者に実施すると
    、長時間、前頭前野が強く活性化し、代謝が起きることが判明した。
    そこで日立メディコに 中学生や大学生を被験者として連れて行き、
     日立のNIRS(光トポグラフィ)のプローブを前頭前野に装着し、
      脳血流代謝が起きる様々な課題を実施し、エビデンスを蓄積した。
    つまり、どの課題が どこを動かすか、だ。
     こうしたところ エピソード記憶と 意味記憶(学力)の倉庫も判明し、
    足し算の倉庫や 暗唱の倉庫も発見した。
    さらに、5因子性格検査の脳のヒット部位まで判明したので、それを
       日本産業カウンセリング学会で研究発表したのである。
         学会学術賞候補となったのは この研究で、
          推薦人は 当時のリクルートの大沢社長だ。
    こうしたところ、「発達障害児」が全国で話題になって、本ドリルを
    発達障害児に応用することになった。実験である。
     高崎市通級指導教室の協力を得て
    2010年からスタート「発達障害児の脳トレ教室」が それだ。
    この研究成果を「日本テスト学会」で発表し、「日本ヒト脳機能マッピング
    学会」で発表し、「日本生徒指導学会」、そして「日本LD学会」
    でも研究発表した。
    こうして発展してきた基礎研究のあるドリルである。
     現代の若者は ケータイをはじめとするマルチタスクに翻弄されて、
      一つのことに集中できなく なっている。
          これを改善するのである。
      生徒の無気力や その他の賞状で
        お困りの高校様は 何なりと お問い合わせを。
         力になれると思う。

2025年3月9日「高校用:教育相談の総合調査 シグマ」680円
    かつて 大阪心理出版があった時、このテストのネーミングは
     スーパーマルチ になるはずであった。
    それほど完成された 高校用教育相談テストで ある。
    このテストは 高校の学習意欲・うつ感情・対人適応の3側面が
     一度に調査でき、高校生の問題点を浮き彫りにする。
      結果はすぐに面接に使用できるため、
         使い勝手が抜群に良いテストである。

2025年2月24日「高校用:NASI-R 愛着スタイル診断検査R版」
                   コンピュータ採点 1名分 620円
    今、高校生で最も多いのが 「回避型愛着スタイル」 の生徒である。
    回避型は 進学校にも、学習困難校にも 多い。
     というか、多くなってきた。
    回避型の 一般的な定義は、親から無視されてきた生徒。
     親に世話を焼かれず、放置されてきた生徒である。
    ところが、この「無視」や「放置」の意味が 現代では変化してきた。
    「ネグレクト」という言い方のほうが 現代ではピンとくるかもしれない。
    何かと言うと、
     子どもの意志や希望は聞かず、
     親が勝手に「塾」を決めてきて、毎日、「強制的に送り迎えする」
    などの現象が物語っている。
    親は「あなたのためだ」と言って、
       勉強を強制し、子どもの生活を管理・監督し、
         友達関係も聞き出して 制限する。
            子どもの気持ちや意志は聞かない。
               これが現代の「ネグレクト」である。
    まだ、親がかりである高校生は しかたなしに親に従っているが、
     これは 成長すると 問題が積み重なって、後になって出てくる。
    また、現代のネグレクトの もう一つの条件は「両親の夫婦仲が悪い」
      ということである。
     年がら年中、夫婦喧嘩をする。それを子どもに見せる。
       当然、離婚、再婚の話が 出る。
        子どもは恐怖に震えながら 両親の夫婦喧嘩を見ている。
         親の喧嘩は トラウマになり、脳の前頭前野が縮む。
        夫婦の諍いは 子どもは「かやの外」で、
          これも強烈な 「ネグレクト」である。
     「家族とは嫌なものだ。親って何て嫌な存在なのだろう」。
         それでトー横キッズが たくさん出る。
         非常識なおじさん、おにいさんを自由だと感じる。
          非行と不良のはじまりである。      
    まだある。片方の親が もう一方の親の悪口を子どもに聞かせる。
      何回も、何回も。
    さらに、兄弟姉妹の一方を可愛がり、好成績を褒め、他方は認めない。
       褒められないほうは 女中さんのような扱いをしているわけだ。
      これらの いくつかが重なると 強烈な
         回避型試着スタイルが できあがる。
     現代は スマホの中に逃げることができるので、
      自分一人で生きようとする回避型の若者が どんどん増えている。

2025年2月22日「高校用:内田クレペリン検査」
    群馬県内の高等学校に限定しての話だが、内田クレペリン検査の
    生徒対象講習会を行っている。
    講習内容は「企業人事部は 内田クレペリンを どう採点するか」、
    というものだ。
    同検査は 仕事ぶりや仕事癖、作業スタイルが如実に出るので、
    企業が実施する適性検査としては 非常に利用価値が高い。
    一方、生徒の側のメリットとしては 適性のない職種は 避けた方が
    良いだろう。
    さらに付け加えると、
    ゲームやスマホの長時間使用の有無が 作業曲線に出る。
    つまり、ゲームをしていると、
    前頭前野の脳血流代謝が 著しく低下し、高齢者のような反応が出る。
     すなわち、自己中で 人の話がきちんと聴けない。
      人にわかる話が できない。人に気を遣えない。
       俗に言うコミュニケーション能力の低下だ。
     若者は「 コレ、やってください」が仕事だと思っているが、
      そう指示されても「できない」のが普通になっている。
     仕事のできない者に給料を支払う会社は どんどんなくなって
      いるので、これからの就職や転職は難しいだろう。
    ゲームをしていると、対人関係のある仕事や 精度の高い仕事は
      とてもではないが、させられない。
    そんな理由で 就職を目前にした若者は ゲームやスマホは 避けたほうが
      良いだろう。
    ところで、
    講習会の最後に「キャリア・ガイダンス」をつけているが、
    世の中のリアルタイムの話をすると、先生方まで身を乗り出す。
      学校の先生は 意外と 世の中の動きを知らない。
    「世の中の今」の話は 実は 喉から手が出るほど要望があるようだ。
      世の中に出ると、人と話すことが仕事の8割。
      これが できないと、仕事は できない人になる。
         これは 技術職も同じ。
        しゃべれない理系は いらないのである。
      ところが、ほとんどの若者は 人と話が できない。
          男子に至っては 口がきけない。
         現代の若者は 欠点だらけだ。

2025年2月9日「回避型愛着スタイル」
    回避型愛着スタイルになる若者は 親からの「ネグレクト」が
     主な原因だと考えられてきた。
    ところが、最近判明してきたのは、過保護や過干渉が
    「親の子どもに対する支配」と化した場合、回避型が
      生じることが 判明してきた。
    親の過保護や過干渉からは通常「不安型愛着」を生じるはずである。
    ところが、親の過保護や過干渉が 過度に行き過ぎる場合、
     それが 子どもにとって「強制収容所体験」となって、
     子どもは 回避型愛着スタイル を示す。
    こうした親では その養育態度が「子どもの気持ちに共感的に
     応えない」。
    どうするかというと、子どもの気持ちや意思を「無視」して、
     「親の期待や意向」だけが最優先となり、いつも子どもに
      「命じ」たり「支配」したり するから だろう。
    こうした親の養育態度がくり返されると、
      子どもは親から「ネグレクト」ばかりされ、
       「自分の気持ちを親に伝えるのを諦め」て、
     回避型愛着スタイルとなって 親の言葉の嵐が過ぎるのを待つ。
    ところが、子どもが成長し 大学生ともなると、あるいは、
     大学を卒業し、経済的に 親がかりから離れられると思うと、
    親の支配から逃れようとし、主体性を取り戻そうと
     行動に移すのは「大変な非行」や「色恋沙汰の逃避行」で
      ある。
    親が ひどく「怒る」のは わかっていながら、
      そうでもしなければ「親の支配」に反逆できないからだ。
      「親の言うことなんか、もう聞くか」
      「親なんか 捨てちゃえ」である。
     親は 一生懸命に子どもの世話をしてきたつもりなのに
      子どもに「裏切られた」と思う事件が起きるのは
        こうした背景がある。
    こうしたことを考えると、
      高校教育相談の大きな意義は 思春期のこどもと
       支配的な親との間に入って
        親子関係を 調整することだ。
    キーは、親がは 子どもの「成長」に気づいていたか。
       親の養育態度に「誤り」は なかったか。
    そして思春期の子どもとの「つきあい方」を知っていたか、
     である。
       気づいたことがあれば、修正すれば よいのである。