2025年9月1日「WISC-Ⅴ知能検査の変更について」
     「WISC-Ⅴ知能検査」は 2026年4月より 21検査版となります。
      従来の「WISC-Ⅴ知能検査」は 原版の検査から「関連指標」を除いた
     「FSIQ」「主要指標」「補助指標」を算出する 16の下位検査で構成されて
      おりましたが、
      新しい「WISC-Ⅴ」では「関連指標」を算出する5つの下位検査が
      追加され、原版と同じ領域を測定することが可能になりました。
     「関連指標」が解釈できることから 学習障害などに
      より深くアプローチできる ことになります。
      なお、従来版の「WISC-Ⅴ」は 21検査版の発売を持って
      販売終了いたします。
    
      本件に関しましては、新価格や仕様についての基礎情報が
       未定ですので、 詳細は、後日、ここにご案内いたします。

2025年8月31日「フルスペック」
     先日、フルスペックの講演会を 行ってきた。
     テーマは 認知行動療法の基礎と 愛着障害の問題解決方法である。
     この間に、大阪で開催された 日本認知・行動療法学会に参加してきたので、
     受講者に お伝えできる情報量は 増加した。
     今後は 増量した部分を選別して 少しカットして
     一度、洗練化したものを お届けしよう。
      これからは その選別作業である。
       こちらも、まだ 修行の身であるので、
        まず、自分が勉強。

2025年8月28日「ソクラテス式質問法」
     先日の認知行動療法学会の研究発表で、ソクラテス式質問法を
     分析し、その効果を分析した研究発表があった。
     何をしたかというと、
      1.ソクラテス式質問で 、人の認知(考え方)が変わるか。
      2.通常の情報提供で、人の認知(考え方)が変わるか。
      3.統制群。
     この3者を 用意して、人の認知(考え方)の変化量を測定したのである。
      結果は、通常の情報提供が 一番大きく認知が変わった。
      2番目に変化したのは ソクラテス式質問法。
      最後は 統制群で 変化なし。
     という順番だった。
       驚き である。
        ソクラテス式質問法は 意外にも 効果がないことが証明された。
     私などは 以前から 疑問であった。
       ソクラテス式質問法は「判断」をさせる、という。
        だが、脳科学から言うと、これは判断ではない。
        いつも行き当たりばったりで、正解にたどりついているか 不明だ。
       脳が「判断」するとは、常に「正解」に行き着かなければ ならない。
         そんなことが脳裏にあったのだ。
     そこで 私は こう思う。
       だったら、ソクラテスで「判断させる」ことなど しないで、
         認知の再体制化を狙った ほうが良い。
      つまり、新しいことを記憶させて「記憶の上塗り」を狙ったほうが
       効果的 ではないか、というわけだ。
     こうした基礎研究をした研究者には 心から感謝申し上げる。
       非常に疑問に思っていた闇の分野を サーチライトで照らしてくれた
        からだ。
         高崎から 心を込めて、拍手を送ろう。
            パチ、パチ、パチ!

2025年8月27日「超簡単 認知行動療法」マシュー・マッケイ他/星和書店
     先日の認知行動両方学会の出店で 購入してきたものだ。
     同療法で使用する「技法」が 簡単に紹介してある。
       これは 良い。
     認知行動療法では 本質的に、こんな技法でクライエントを
     トレーニングして 「不安」の除去に成功している、という技法集である。
     心理療法は 簡単でなければ 実践してもらえず、
     講習会でも 提示できない。
     そんな意味で、簡単で 最良のガイドブックだ。
     初心者から 中級者まで「学べる」ガイドブックで ある。

2025年8月22日「日本認知・行動療法学会」
     大阪国際会議場で 開催された 学会に参加してきた。
      初日だけの参加で、しかも 午後3時半には 辞して、
       新大阪で新幹線に飛び乗る、という 弾丸ツアーだ。
     まず最初に、○○というシンポジウムには 落胆した。
      何の新鮮味もない話題しか語れないシンポジウムは
         企画さえ しないで ほしい。
          無意味である。 
      学会で発表する「発表者の資格」は
         「感性」の鋭さ。換言すれば「才能」である。
           これのない研究者の登壇は
            ちょっと ねー。          
     これに対し、
       素晴らしかったのは、個人カウンセラーの研究発表だ。
      13時半からのポスター発表と、14時半からのポスター発表の
       2部制の中の 10数コマほどを渡り歩いた。
  
    ポスター発表は 研究した本人に 直接、研究の狙いを聴き、
       実験の結果や 効果について質問できるのが ウリである。
         濃厚な 回答が 得られるからだ。
     これは大当たり。
      多くの研究は 家族や親子関係をテーマとしたもの。
      つまり 愛着障害が テーマとなった研究で
      
  驚くべき 着眼点の研究を 知ることが できた。
     家は 子どもにとっては 安心・安全であるはずの居場所。
      つまり「安全基地」で あるはず だ。
     ところが、そこで
       父母が壮絶な夫婦げんかを くり返し見せる。
       すると 子どもは自暴自棄になって「不登校」さえ起こす。
        「不登校」は 父親や母親に対する「アピール」である。
       夫婦げんかを止めてくれないと、子どもが「壊れるぞ」。
          そういう子どもからの 深刻なアピールだ。
         正に 親子はワンセット。一体 なのである。
     さらに、すごいカウンセラーが いた。
       そうした「父親」と「母親」に 真っ向から介入したのである。
        「夫婦げんかを 止めないと、子どもが壊れますよ」と、
          直接介入したのだ。
      こうしたところ、「父親」が「えっ」と驚き、
       「母親」も「まあ」と 驚き、事態が急速に改善に向かった
         のである。
           私は この研究を 絶賛する。
        実は この手の ポスター発表が 5~6題 出た。
       自民党が オワコンなのに似て、大学教授も オワコンで、
         親子の愛着障害には まったく手が出ない。
       そんな中で 現場のカウンセラーが 問題解決に一番槍を
         つけた構図だ。
           事件は現場で 起きている。
         そこに 現地にいる 武士が 立ち向かった。
           そのように 報告しておく。

2025年8月21日「日本テスト学会 第23回大会」
     日 時:2025年9月24/25日(水・木)
     場 所:東京大学 本郷キャンパス
          行くよ。

2025年8月20日「フルスペック」
     明後日は 大阪で開催される日本認知行動療法学会に行く。
      1泊半日の 弾丸ツアーだ。
     すぐ帰郷して 翌日は大型のカウンセリング講習会の講師をする。
      今回は参加者が多く、腕に覚えのある専門家もいるだろうから
        フルスペックで お話させて いただく。
         久しぶりに 学会に登壇する気分。

2025年8月19日「熱帯夜 読書」
    ・「誰が 第二次世界大戦を 起こしたのか」渡辺惣樹/草思社
      これは 渡辺惣樹氏が アメリカのフーバー元大統領が書いた
      「裏切られた自由」を読むための 解説本。
       つまり、ガイドブックである。
      第31代大統領であるハーバート・フーバー(共和党)は 一貫して
       第二次世界大戦に 非介入の立場をアメリカ国民に強く訴えてきた。
      ところが、
      次の第32代 フランクリン・ルーズベルト大統領(民主党)に
       なると 対日外交をの陰湿に進め、日本を追い込む政策を進めた。
      日本が真珠湾攻撃をしたという第一報が入ると、
       フーバー元大統領は「ルーズベルトが やらかしなた」という
        感想を もらしたという。
      そこで、フーバー元大統領(共和党)は、ルーズベルト(民主党)が
       行った戦時外交の全貌を調査し、真実を後世に残そうと
         20年の歳月をかけて 著したのが
          この「裏切られた自由」という本である。
      この「裏切られた自由」の翻訳本が 日本で発売されたのが
        2018年だから、ごく最近で、
      今頃になって、
        太平洋戦争で 民主党のアメリカ政府が 日本に 何をしたかという
         ルーズベルト政権の内部を知ることのできる資料が
        出てきたことになる。
         しかも、著者は フーバー元大統領(共和党)である。
          これは 第一級の資料であるので、
           これを 読まない手は ない だろう。


2025年8月16日「熱帯夜 読書」
    ・「世界秩序が 変わるとき」齋藤ジン/文藝春秋
       齋藤ジンさんの この本は、アメリカの政権別の
       経済の動きを、時代的にトレースしてみせたところが 面白い。
       これは日本の大学の経済学者の主張や見立てとは 大いに異なり、
       一番の相違は
        カジノの オーナーは、常に、覇権国・アメリカだ、ということだ。
       この覇権国が 自国の都合で、資本主義や自由主義経済であるはずの
         経済ルールを 頻繁に変える。
        どのように変えるかというと、
         産業を発展させ、経済的に力をつけてきた国があると、
          たたきのめし、立ち上がれないように する。
            アメリカは くり返し、これを やってきた。
       さらに、この書では 今後の米ロ関係や 中国包囲網までを 予想している。
         ジン氏の予想は アメリカは ロシア・ウクライナ問題に
           早々に キリをつけて
         台頭した中国経済をたたきのめしに行くだろうと言っている。
          日本の 失われた30年よりも、もっと酷いデフレが続くように。
         これが ジン氏の 世界経済の地政学的な見立てである。
          私は この通りに 推移するんじゃ ないかと思う。
        なぜって、日本のどの経済学者の言うことより、
         この齋藤ジンさんの 新書のほうが 大当たりだからだ。

2025年8月11日「Nagisa Moderato」takanaka
        京都御所に 行ってきた。
          初めて だ。
        京都御苑を南から入り、歩く。歩く。
           途中、貴族の館がいくつか あった。
         明治時代の 学校のような建物だ。
          だが、まだ、御所は見えない。
            焼けつく太陽。
        歩いても 歩いても、まだ 御所は 見えてこない。
         松の木陰で 何度か 休む。 また 歩く。歩く。
        やがて ベージュの築地塀が見えてきた。
         築地塀の角に立つ。
          直角に ベージュ色の築地塀が どこまでも 続く。
            似ているものは グランド・キャニオン?
             「えっ」である。
         今まで 東本願寺や、奈良の大仏殿が 大きいと思っていたが、
          京都御所は 比べものに ならないくらい スケールが大きい。
           「これが・・ ヤマト朝廷か」
             ヤマト朝廷の外形を 外から 見た わけだ。            
         やがて皇宮警察のいる門から 御所に入った。
          中は 見所満載。道長や式部が いたところだ。
             驚くべき庭園と建物が続く。
        そんなわけで、京都で見るべきものは豪華絢爛な寺社ではなく、
           京都「御所」である。
         これ、ごく最近まで 日本政治の中心だった場所だ。
             諸君も 行ってみてくれ。

2025年8月3日「お通夜」
        知人の医師の息子さんが 突然 亡くなった。
         今日は 家内と倅が お通夜に行く。
          不幸は 突然、来る。
         25歳の長男を失ったお父様の 心中、いかばかりか。
        そういえば、私も 当社に入り、仕事にいそしんでいたところ
         シーメンスに勤めた親友の田中が 突然他界し、
         翌年には 青春出版社に勤めていた親友の佐山が 交通事故死した。
          両者とも、親父さんが 何が起きたか理解できなくて
           とても声をかけられる状態ではなかた。
          これらは大学を出て 数年で 起きた事件である。
         その2つの葬儀に出た 私と野村の山本君が
           なんということもなく 生きている。
             なんだか なあ。