2025年3月5日「高校用:NASI-R 愛着スタイル診断検査R版」
620円
昨年末、群馬県高校教育相談部会で講演会をさせていただいた。
参加校 は県立高校、私立高校あわあせて 33校。
その中で NASI-Rについても紹介する場があったが
たいへん良く理解していただいたと思う。
現代は 親子関係の中に すべての学級適応や問題行動の要因が
含まれている。
例えば、回避型愛着スタイルを示す生徒の背後には(言葉は悪いが)
「離婚・再婚」問題を抱えた親や、あるいは、夫婦仲が悪く
「夫婦喧嘩」が絶えない親たち、という家庭背景が透かし見える。
夫婦喧嘩を見せることは 現代では「虐待」となる。
「夫婦喧嘩など みたくない」
「こんな家に生まれたくなかった」。親ガチャで ある。
こうしたことがあると、生徒はそれが嫌で「回避型」を示す。
何度もコレを見せられると、子どもはやがて無表情になる。
自分の心を 守るために。
こうして親子の絆は 離れていくのである。
もう一つ、回避型愛着スタイルを示す生徒の背後には
「過干渉で支配的な親」が存在するケースが多い。
「勉強しなさい」という言葉は 現代の保護者には
当たり前の言葉だろう。
ところが、これが親子の愛情や信頼を欠き、
子どもが「強制収容所体験」のように 感じるとなると
話は別だ。
毎日、母親がクルマで 待っているだろう。あれだ。
まだ親がかりである高校生は、今は、親に逆らえず従っているが、
いざ大学に合格したり、学校を卒業する段になると、
「親に人生を支配され、やりたくないことを やらされてきた」
と怒りが沸いて、親に必ず「復讐」する。
やり方は様々だが、普通、親の元には 帰ってこない。
ところで、子どもは、思春期に「成長」する。これは自然なことだ。
この成長が始まった思春期の 「子どもの扱い」は重要で
多くの母親はここで「ミス」をする。
子どもが成長しても、わからない。
子どもが成長しても、認めない。
アンタは親の言うことを聞いていれば いいの!
いつまでも 小学生のように扱って
「ああせい。こうせい」と命令する。
持ち物を調べ、学校であったことを報告させ、
友人関係を聞き出して 制限する。
母親がしているのは 管理・監督や 支配・命令だ。
子どもの自主性は 1ミリも認めない。
子どもには1ミリも 自由にさせない。
こうして 少しも気持ちを汲んでもらえない「子ども」は
その後、親に対して「どういう対応」をするか。
親に復讐する子が 相当数 出ると思う。
ここを調整するのが、現代の高校教育相談係だ。
親子関係を理解し、場合によっては 調整しなければ
健全な生徒は 育たない。
健全な親子関係とは、いざという時に 親が身を挺して
真剣に子どもを救えるか、ということが一つだ。
もう一つは 子どもの成長を認め、そこを褒め、一緒に喜ぶことだ。
つまり「小学生にするような子育て」を中止し、
気持ちを切り替えて「大人になってきた子どもに つきあう」
のである。
それが できない。
「あなたのために・・」とか「勉強しろ」というだけでは
成長を始めた子どもは 育たない。
「勉強しろ」だけでは 「親子の絆」や「信頼」が つかない。
そうした大切な時期に 子どもの気持ちも汲まず
怒って 命令する。
これでは 子どもが 遠ざかるだけだろう。
子どもの気持ちを汲む親。
そして 子どもの成長を よしよしと認める親との関係があって、
初めて子どもは
親を頼りにし、親に感謝し、力強い大人に 育っていく。
子どもに 勉強ばかり させる世の中は、
親が子どもとの「つきあい方」を知らず、子どもとの関係を
ダメにして しまう時代。
学校が 子どもをダメにしているのでは ない。
親が 子どもを 「ダメ」にしているのだ。
ここに焦点を あててみましょう。
高校生の学級適応も、対人関係のトラブルも
全部、親子関係から 発生している。
問題を抱えた生徒の背後には 必ず問題を持った親がいるので、
NASI-Rの結果をみて、生育歴を本人に聞くのだ。
そして家での嫌な親子関係を一つ一つ改善していく。
2025年3月4日「NASI-R 愛着スタイル診断検査R版」620円
山脇由貴子氏の「夫のLINEは なぜ不愉快なのか」を読むと、
笑ってしまう。
どの母親も 子どもに「お父さんのような人間に なるんじゃ ないよ」と
教えているが、こう教えたくなる理由が わかるからだ。
母親が 子どもの下校時間に クルマで待っている理由も 同じだ。
母子の共依存である。
なぜ、母子の共依存が これほどまで 多くみられるか?
それは妻と夫との関係に 根源的な原因がある。
話を最初に戻そう。
「妻の結婚観」、である。
女性が結婚する理由は「幸せになりたい」からだ。
そこで女性は「この人と結婚したら、私は幸せになれる」と
信じた男性を選んで、結婚している。
つまり、女性は結婚するまでに 何人かの男性をフッている。
別の言い方をすると、フラれた男性は
「アンタと一緒になっても、幸せには なれない」と
断定されたに等しい。(かわいそうに、オレだ)
ところが、だ。
結婚して しばらく時間が経つと、夫は仕事一辺倒になり、
帰宅が遅くなったり、土日も仕事に出かけたりするようになる。
ここで、女性特有のメンタルの話をしよう。
女性は 何かの理由でネガティブな感情が発生したり、不安に
なったりすると、それを誰かに聴いてもらうことで解消する。
そのためには、女性は話を聴いてもらう相手が必要で、
その(話を聴いてもらう)相手が「夫」なのである。
ところが、結婚して しばらくすると、夫は妻の話を聴かなくなる。
二人が独身で、デートしている時とは 明らかに関係が変化するのだ。
妻は 思う。
・夫は 私の話を聴いてくれない。
・夫は 話しかけても 返事をしてくれない。
・夫は 仕事から帰ってくると、TVを見るか、ゲームをするか、
寝てしまうだけ。
・夫は 私が作った料理を「美味しい」と言ってくれない。
・夫は 私が「家事」をするのを 当たり前だと思っている。
・夫は 休みの日に、私をどこにも連れて行ってくれない。
・夫は 休日になると、友人と遊びに行ってしまう。
・夫は 私の話を聴こうとしない。
・夫は 私に関心がない。
・夫は 私のことを理解してない。
・夫は 私のことなど、どうでもいいと思っている。
・夫と 話そうとすると「夫婦喧嘩」になってしまう。
・妻は、私ともあろう者が、なぜ、こんな男と結婚してしまったのか、
と思うようになる。
・妻は 私はこんな生活で 一生を終わりたくない、と思うようになる。
そこで、第一選択肢は「離婚」である。
だが、離婚すると、何の経済力も、取り柄もない ただの中年女に
なってしまう。「妻の座」から降りるのは、失うものばかりだ。
そこで第二選択肢だ。
振り返ると、私には「子ども」がいる。
夫は、今からは どうにもできないが、子どもだったら、
理想的な人間に育てることが できる。
そこで「夫を除外して、母親と子どもだけで幸せな家庭を作る」のである。
これから母親の学校や塾の送り迎えが 始まる。
そして子どもに何回も教える。
「お父さんのような人間に なるんじゃ ないよ」
一方、夫の結婚観は どのようなものか。
夫は 結婚しても、今までの自分の生活を変えないでいい女性を
結婚相手に 選ぶ。男は束縛されるのが何より嫌だ。
ある意味、母親のように、食事と洗濯をしてくれ、身の回りの世話をして
くれる女性を選ぶ。
さらに夫は 男であるので、ストレスへの対処法が 女性とは真逆だ。
男は 嫌な事があると、一人でじっと耐える。
心の内を 誰かに話そうなんて 考えない。第一、それは恥だ。
「男は 黙って サッポロビール!」
そういう わけだ。
さて、夫は 仕事に打ち込んでいると、やがて社内で出世し報酬も高くなる。
それで子どもの教育費も十二分に出せるし、妻にも不自由させない。
家も新築した。妻が熱望した食洗機付きの台所だ。
妻が不自由しないよう妻にクルマも買った。
そして夫は30年近く、全国を単身赴任で働く。
転勤は 12回に及ぶ。
スーホの白い馬だ。
それが、たまたま仕事の都合で、家のある地元の駅に帰ってきた。
夫は 自分で建てた新築の家に、まだ一晩も泊まったことが ない。
で、初めて自分の建てた家に帰ろうかと思うのだが、
思い出すのは「妻の怒った顔」だ。
このまま家に帰ると「妻」と「言い争い」になる。
で、「夫」は 星空を見上げて、駅前のビジネスホテルで一泊し、
家には立ち寄らずに 翌朝、また 全国の仕事に出ていくのである。
このような「夫」を除外した「母親と子どもだけで幸せな家族」を作って
いるご家庭で「母子の共依存」が多発している。
「お父さんのような人間に なるんじゃ ないよ」というのは
全国共通に発せられている妻の標語だ。
福島県の会津に行くと、よく電信柱に標語があるだろう。
「ならぬものは、なりませぬ」。
あれだ。
子どもが幼いうちは、そうした生活でも良いのだろうが、
やがて子どもは「成長」を始める。
子どもは、いつまでも 母親の言いつけには従わない。
思春期の子どもは 母親の手の中に 収まるのではない。
思春期の子どもは、さらに成長して 母親と ちょっとした、
あるいは、深刻なトラブルになる。
「どうしても世話を焼きたい母親と、もう、私に ついてこないで、
という子ども」の問題だ。
母親に ああせい、こうせいと「命令」ばかりされて、
今まで 少しも自由にさせてもらえなかった子ども。
少しも気持ちを汲んでもらえなかった子どもは、母親との絆が 薄い。
つまり、母と子にしっかりとした愛着が結ばれていない子どもは、
母親と関係を断ち切って、家を出たいと思いつく。
母親が「あなたのために・・」と 子どもに してきたことが、
「いつも母親から命じられ、やりたくないことを 強制されてきた」
と考える高校生も多数出てくる わけだ。
現代は 親が支配的なので、成長を始めた子どもにとって、
家が安心・安全な居場所でなかったケースは多いだろう。
そう。夫婦喧嘩を 何度も何度も 見せてきた家庭だ。
トー横キッズなどは、親と話ができず、家が安心できる居場所に
ならないから、居場所を求めて出てくる のだろう。
こんなことが、現代の 高校生がいるご家庭で 次々に起きているのだ。
高校用 NASI-R/愛着スタイル診断検査R版」は そうした親子関係を
スクリーンショットしたような生徒理解検査である。
親子の信頼の絆。
これを確認することが この時期 一番、大事だと思う。
もしズレが生じていたら、気づいて修正すればよいのだ。
生徒にも、親にも「少し修正しましょう」と提案すれば良いのだ。
2025年2月28日「高校・保護者対象講演会」
これはアイデアなのだが、高校生の子どもを持つ保護者対象に
講演会をさせていただけないかと考えている。
講演会は2回。
1回目は 保護者対象に「キャリア・ガイダンス」の話である。
進路の決め方の話の中に、大学のキャリア・サポートセンターの
現代の大学生の話題がたくさんある。
親子関係の話や脱愛着の話がある。
つまり、高校生を大学に進学させる話は、キャリア形成だけでなく、
親子の絆が強いか、弱くて それ以降、子どもが親をきらって
親を捨てて生きていくようになるか、そこまでの話が含まれる。
「あなたのために・・」とクルマで送り迎えする母親は、数年後
には 子どもから捨てられる可能性がある。
半分以上は 「親捨て」をされるのでは ないか。
これが第一回。
先ずこれで保護者の皆さんに キャリアガイダンスの神髄と
あまり過干渉が過ぎると、その後、子どもから捨てられる
という現実の危機感を学んでいただこうと思う。
人生というのは、一つ良いことがあると、一つ悪いことも
同時に起きる。良いことばかりでは ない。
最後に無記名で 保護者対象テストのアンケートをとらせていただく。
保護者向けテストの予備実験である。
第2回は 親子の愛着の話だ。
一般的に保護者は、子どもが高校生になっても、自分のお子さんの
扱いを「小中学生の延長」と考えて「ああせい、こうせい」と
命じて 親の期待通りに動くよう しつけている。そして同時に
子どもが「成長」して「反抗期」を迎えていることに 気づかない。
「反抗期」は 子どもが大人になるための「親に対しての挑戦」(試み)
であるのに 親は それに気づかない。
それで、小中学生だった頃と 同じ扱いをしようとして
親が「オーバーヒート」し、そして「親子のトラブル」になる。
要するに、子どもが反抗期で「変わろう」としているのに、
親が「子どもの扱いを 変えようとしない」からだ。
こどもに「命令」するのではなく、成長した子どもと「つきあう」
ように変化させねばならないのに、「親」がそれに気づかない。
それで「子どもの扱いが わからない」まま時間が過ぎていき、
お母様などは 不安と焦燥にかられるのである。
つまり、高校生の子どもを持つ「お母様」は、ご主人が我関せずで
仕事ばかりしているため、「高校生の子育て」について、
トラブルが起きてひどく不安になったり、手がかりがつかめず
どうしてよいか、わからず、希望をうしなったり、している。
子どもとのドンパチを 母親一人で 受け止める。
これ以降は、子どもの親を見る見方が変わって、親と「断絶」に
至るケースが 出てくる。
問題は この辺だろう。
つまり、親子の愛着の問題は「子どもの側」をカウンセリングし修正する
ばかりではなくて、「親の側」も「子育ての仕方・考え方」を一新し、
「成長した子ども」に合わせて、子どもの変化を受け入れて対応していく
ことを学ぶ必要がある。
このためには 認知行動療法で言う「考え方を変える」のが
一番、妥当な方法だろう。
子どもは どんどん成長していってしまうので、
親が 高校生の見方を「変える」のだ。
このために親に第2回目のアンケート調査を実施し、
大まかな基準で親用のテスト結果を出したり、
親用に「思春期以降の子どもとのつきあいマニュアル」を開発して
正式に 親に講習できる形を模索していっても 良いのではないか。
いずれにせよ、親に標準的な高校生の扱い方の研修会を行う時代に
突入しているのでは ないか。
最終的に必要なのは「高校生の子を持つ 親用の子育てマニュアル」
であろう。
2025年2月27日「高校用:注意力養成ドリル・ワーキングメモリセット」
1名分 1900円
高校の先生が 数年前からお困りのことに、生徒が無気力で
やれと言っても、やらないという生徒の態度・振る舞いの
問題がある。
最近では 無気力という表現ではなく、文章が読めない・
漢字が読めない、自分の名前も 書けないというLD状態が
あるようだ。高校の学習困難、ラーニング・ディスオーダー高校
である。
これらの高校では、先生方が生徒に教科書を教えることに困難を
を感じ、ある意味、半ば諦めているのではないかと さえ思う。
こうした中には 発達障害的な問題を抱えた者や
親子の愛着に問題があるもの。
さらにケータイやゲームの長時間視聴により、脳内化学物質の
ドーパミンを使いつくし、毎朝、無気力になって登校する者や
ゲーム依存症や ゲーム中毒になっている者も、けっこうな比率で
在籍していると思う。
こうした現状があると、きちんと教科書が理解でき、
真面目に従業を受けさせて 大学進学させることは難しい。
そうでなくても、旧来の進学校だって 高校入試が内申点加算で
合否が決定されているため、純粋な学力強者が
入学しているわけではないから 中身は 全て中途半端だろう。
こうした中にあって、本製品は「授業中の集中力」を著しく増加させる
製品である。
この注意力養成ドリルは 全国早期痴呆研究会という認知症の学会で
前頭前野を活性化するテスト課題として研究発表したものが原点である。
この研究会は 浜松医療センタ-の脳神経外科・金子満雄氏が学会長
としてスタートした 日本で最初の脳科学の学会だ。
東北大学の川島隆太氏の学習療法研究会は この後からできたもので
遅い。
さらに このテスト課題が 前頭前野を強く活性化することから、
このテストの問題項目を「ドリル」にして、連続して被験者に実施すると
、長時間、前頭前野が強く活性化し、代謝が起きることが判明した。
そこで日立メディコに 中学生や大学生を被験者として連れて行き、
日立のNIRS(光トポグラフィ)のプローブを前頭前野に装着し、
脳血流代謝が起きる様々な課題を実施し、エビデンスを蓄積した。
つまり、どの課題が どこを動かすか、だ。
こうしたところ エピソード記憶と 意味記憶(学力)の倉庫も判明し、
足し算の倉庫や 暗唱の倉庫も発見した。
さらに、5因子性格検査の脳のヒット部位まで判明したので、それを
日本産業カウンセリング学会で研究発表したのである。
学会学術賞候補となったのは この研究で、
推薦人は 当時のリクルートの大沢社長だ。
こうしたところ、「発達障害児」が全国で話題になって、本ドリルを
発達障害児に応用することになった。実験である。
高崎市通級指導教室の協力を得て
2010年からスタート「発達障害児の脳トレ教室」が それだ。
この研究成果を「日本テスト学会」で発表し、「日本ヒト脳機能マッピング
学会」で発表し、「日本生徒指導学会」、そして「日本LD学会」
でも研究発表した。
こうして発展してきた基礎研究のあるドリルである。
現代の若者は ケータイをはじめとするマルチタスクに翻弄されて、
一つのことに集中できなく なっている。
これを改善するのである。
生徒の無気力や その他の賞状で
お困りの高校様は 何なりと お問い合わせを。
力になれると思う。
2025年2月26日「高校用:教育相談の総合調査 シグマ」680円
かつて 大阪心理出版があった時、このテストのネーミングは
スーパーマルチ になるはずであった。
それほど完成された 高校用教育相談テストで ある。
このテストは 高校の学習意欲・うつ感情・対人適応の3側面が
一度に調査でき、高校生の問題点を浮き彫りにする。
結果はすぐに面接に使用できるため、
使い勝手が抜群に良いテストである。
2025年2月25日「高校用:認知行動療法による心理療法パッケージ NCBT-1」
1名分 600円
認知行動療法というと、何か 難しいカウンセリング技法のように感じて
敬遠して近づこうとしない先生が多い。
こちらは 早稲田大学当時の 坂野雄二教授に学び、さらに
東京家政大学の 福井 至教授に学んで 認知行動療法が 何者であるか、
一応のものは習得した。
とは言っても、まだまだ 修行中の身であるので、ワークショップが
あると、最先端の知識と技法を獲得するべく努力につぐ努力を
している。
「カウンセリング」とは そういう ものだ。
常に新しい技法を学び、取り入れていく必要がある。
昨年11月に行った 群馬県教育相談部会の研修会では そのうちの
いくつかの「認知行動療法」の技法を 高校の先生方の前で披露した
ところ「おー」という声が上がって 理解が進んだようだ。
シンプルな技法を使った事例をひとつひとつ提示すると、
受講生の皆さんが うなずいて ついてくるので
ありがたかった。
認知行動療法は 大きく「認知療法」と「行動療法」に分けられる。
「認知療法」は「考え方を変えれば、気分が変わる」というやり方で
「行動療法」とは「行動を変えれば、気分が変わる」というものだ。
実際には 両者を交互に投入したり、最後にブースターセッションを入れて
変化した考え方や行動を「定着」させることも する。
坂野雄二教授に学んだ人ならわかると思うが、坂野教授は「熱血漢」である。
燃焼し尽くすまで 授業をやめない。
「ひえ~!」と思うが、これは 学ぶべき ところだろう。
ところで大阪の新世界に、腕を組んだ坂野雄二先生の ハリボテ があった。
「おっ」と 見ると 「串カツダルマ」 で あった。
あれは 坂野教授に 似ている。
一方、福井教授の やり方は とてもスマートで完成されている。
不適応を起こしたクライエントを
どのような治療方法のテーブルに 乗せるか、これを考え抜いた人で
福井教授に学ぶと、この症状の人は この方法で問題解決。
この症状の人が来たら この方法で問題解決と、
とてもスムーズに 問題解決の道筋が習得できる。
他の先生に学んでも、なかなか そうはいかないのだ。
まして、机上の学問だけで、自分で実践していない大学教授の講義は
お話に ならない。
お二人とも、サイエンティスト・プラクティショナー、という考え方だ。
つまりは、認知行動療法を学ぶ者は科学者的な実践者となれ、
ということだ。
バックトゥーザフューチャーの”ドク” だと思えば良い。
ああいう教授が 認知行動療法の使い手である。
さらに坂野教授の親先生だと思うが、内山喜久夫教授の講義を一度受けた
ことがある。
内山先生は ものすごかった。
何が凄いかと言うと、第一に話す言葉にムダがない。
第二に、話す言葉がそのまま教科書になる。
しかも、わかりやすい一流の教科書で、バイブルだ。
これには 驚愕した。
話を元に戻そう。
NCBT-1は こうした先達の知識と技法を詰め込んだ 性格テストと
嫌な気持ちを直す 読むドリル のセットである。
最初にNCBT-1の性格テストを実施し、生徒の現状を把握したら、
その後は 読むドリルを配布し、生徒に読ませてほしい。
この「嫌な気持ちを直す読むドリル」は、実験がしてあり、
ただの印刷物ではない。
高校生が考える「否定的な自動思考」(自動的に否定的な結論に到る
考え方)に対して「他の高校生が考えた反論」が書いてある。
つまり「嫌な出来事」で想起する「いつもの否定的な考え方」に
他の高校生が「その考え方は 間違っている!」と反論する
読み物と なっている。
これを繰り返し読ませると、それがカウンセリングになる。
嫌な出来事に対処する「肯定的な考え方」を「練り込んでいく」
のである。
「考え方を変えると、気分が 変わる」。こうした認知療法の技法を
社会実装した、性格検査とカウンセリングのセットである。
新入生に否定的な考え方や 自己否定感があることに気づいたら、
積極的に直していく時代である。
こうしたメンタルの調整をしなければ、
高校の授業など 本業に入れないだろう。
2025年2月24日「高校用:NASI-R 愛着スタイル診断検査R版」
コンピュータ採点 1名分 620円
今、高校生で最も多いのが 「回避型愛着スタイル」 の生徒である。
回避型は 進学校にも、学習困難校にも 多い。
というか、多くなってきた。
回避型の 一般的な定義は、親から無視されてきた生徒。
親に世話を焼かれず、放置されてきた生徒である。
ところが、この「無視」や「放置」の意味が 現代では変化してきた。
「ネグレクト」という言い方のほうが 現代ではピンとくるかもしれない。
何かと言うと、
子どもの意志や希望は聞かず、
親が勝手に「塾」を決めてきて、毎日、「強制的に送り迎えする」
などの現象が物語っている。
親は「あなたのためだ」と言って、
勉強を強制し、子どもの生活を管理・監督し、
友達関係も聞き出して 制限する。
子どもの気持ちや意志は聞かない。
これが現代の「ネグレクト」である。
まだ、親がかりである高校生は しかたなしに親に従っているが、
これは 成長すると 問題が積み重なって、後になって出てくる。
また、現代のネグレクトの もう一つの条件は「両親の夫婦仲が悪い」
ということである。
年がら年中、夫婦喧嘩をする。それを子どもに見せる。
当然、離婚、再婚の話が 出る。
子どもは恐怖に震えながら 両親の夫婦喧嘩を見ている。
親の喧嘩は トラウマになり、脳の前頭前野が縮む。
夫婦の諍いは 子どもは「かやの外」で、
これも強烈な 「ネグレクト」である。
「家族とは嫌なものだ。親って何て嫌な存在なのだろう」。
それでトー横キッズが たくさん出る。
非常識なおじさん、おにいさんを自由だと感じる。
非行と不良のはじまりである。
まだある。片方の親が もう一方の親の悪口を子どもに聞かせる。
何回も、何回も。
さらに、兄弟姉妹の一方を可愛がり、好成績を褒め、他方は認めない。
褒められないほうは 女中さんのような扱いをしているわけだ。
これらの いくつかが重なると 強烈な
回避型試着スタイルが できあがる。
現代は スマホの中に逃げることができるので、
自分一人で生きようとする回避型の若者が どんどん増えている。
2025年2月23日「2月読書」
・「思春期の処方箋」山脇由貴子・海竜社
奇観本を 手に入れた。
山脇由貴子氏の本である。
この人、母親と若者を扱わせたら「神」である。
NASI-Rだけでなく、NASI-Mother でも開発しましょうか。
2025年2月22日「高校用:内田クレペリン検査」
群馬県内の高等学校に限定しての話だが、内田クレペリン検査の
生徒対象講習会を行っている。
講習内容は「企業人事部は 内田クレペリンを どう採点するか」、
というものだ。
同検査は 仕事ぶりや仕事癖、作業スタイルが如実に出るので、
企業が実施する適性検査としては 非常に利用価値が高い。
一方、生徒の側のメリットとしては 適性のない職種は 避けた方が
良いだろう。
さらに付け加えると、
ゲームやスマホの長時間使用の有無が 作業曲線に出る。
つまり、ゲームをしていると、
前頭前野の脳血流代謝が 著しく低下し、高齢者のような反応が出る。
すなわち、自己中で 人の話がきちんと聴けない。
人にわかる話が できない。人に気を遣えない。
俗に言うコミュニケーション能力の低下だ。
若者は「 コレ、やってください」が仕事だと思っているが、
そう指示されても「できない」のが普通になっている。
仕事のできない者に給料を支払う会社は どんどんなくなって
いるので、これからの就職や転職は難しいだろう。
ゲームをしていると、対人関係のある仕事や 精度の高い仕事は
とてもではないが、させられない。
そんな理由で 就職を目前にした若者は ゲームやスマホは 避けたほうが
良いだろう。
ところで、
講習会の最後に「キャリア・ガイダンス」をつけているが、
世の中のリアルタイムの話をすると、先生方まで身を乗り出す。
学校の先生は 意外と 世の中の動きを知らない。
「世の中の今」の話は 実は 喉から手が出るほど要望があるようだ。
世の中に出ると、人と話すことが仕事の8割。
これが できないと、仕事は できない人になる。
これは 技術職も同じ。
しゃべれない理系は いらないのである。
ところが、ほとんどの若者は 人と話が できない。
男子に至っては 口がきけない。
現代の若者は 欠点だらけだ。
2025年2月22日「群馬大学中央図書館」
神田の古本屋街を探しても、どこにもなかった「先代旧事本紀」が
群馬大学教育学部の中央図書館に 1冊あった。
ありがたやー、ありがたやー。
この図書館は ン年前に ドイツのエミール・クレペリン博士の
1904年の論文「Die Arbeitu Curve」を探索した時も、
全国の大学図書館をサーチしてくれ、確か四国の大学に
1部だけあったドイツ語の論文を 発見してくれた。
ありがたやー。ありがたやー。
今回の興味は「古事記」や「日本書紀」から漏れ落ちた
古代のエピソードを探ろうと いうわけだ。
つまり、古事記や日本書紀に書いてないことが
先代旧事本紀に ズラズラと書いてある。
しかも、当時の間に流布していた話が何系統も
記してあるという、古代の「文春砲」なのである。
先ず、カムイヤマトイワレビコと ニギハヤヒの関係や
アマテラスとニニギと その子孫の関係を知りたい。
さらに ニギハヤヒと出雲族の関係だ
この辺りを正確に把握しないと 落ち着かぬ。
理由は、弊社に来る出版社の営業マンや
高崎の社長連中が みな この話題で
持ちきりだからで ある。
合い言葉は「ニギハヤヒ!」
社長の基礎教養なのだよ。
2025年2月20日「第27回JHBMプレナリーセッション/
サテライト教育セミナー」
日程:2025年3月6日 18:00-19:30
開催方法:zoomウエビナー
参加無料:第27回 日本ヒト脳マッピング学会
サテライト教育セミナーから事前登録して
講演1:「非ヒト霊長類の脳機能イメージングの最前線」
理化学研究所 宮本健太郎
講演2:「脳刺激とイメージング偽寿と融合」
デンマークMR研 木村一皓
私は とりあえず、コレと6月15日の自殺の研修会に 行く。
2025年2月9日「回避型愛着スタイル」
回避型愛着スタイルになる若者は 親からの「ネグレクト」が
主な原因だと考えられてきた。
ところが、最近判明してきたのは、過保護や過干渉が
「親の子どもに対する支配」と化した場合、回避型が
生じることが 判明してきた。
親の過保護や過干渉からは通常「不安型愛着」を生じるはずである。
ところが、親の過保護や過干渉が 過度に行き過ぎる場合、
それが 子どもにとって「強制収容所体験」となって、
子どもは 回避型愛着スタイル を示す。
こうした親では その養育態度が「子どもの気持ちに共感的に
応えない」。
どうするかというと、子どもの気持ちや意思を「無視」して、
「親の期待や意向」だけが最優先となり、いつも子どもに
「命じ」たり「支配」したり するから だろう。
こうした親の養育態度がくり返されると、
子どもは親から「ネグレクト」ばかりされ、
「自分の気持ちを親に伝えるのを諦め」て、
回避型愛着スタイルとなって 親の言葉の嵐が過ぎるのを待つ。
ところが、子どもが成長し 大学生ともなると、あるいは、
大学を卒業し、経済的に 親がかりから離れられると思うと、
親の支配から逃れようとし、主体性を取り戻そうと
行動に移すのは「大変な非行」や「色恋沙汰の逃避行」で
ある。
親が ひどく「怒る」のは わかっていながら、
そうでもしなければ「親の支配」に反逆できないからだ。
「親の言うことなんか、もう聞くか」
「親なんか 捨てちゃえ」である。
親は 一生懸命に子どもの世話をしてきたつもりなのに
子どもに「裏切られた」と思う事件が起きるのは
こうした背景がある。
こうしたことを考えると、
高校教育相談の大きな意義は 思春期のこどもと
支配的な親との間に入って
親子関係を 調整することだ。
キーは、親がは 子どもの「成長」に気づいていたか。
親の養育態度に「誤り」は なかったか。
そして思春期の子どもとの「つきあい方」を知っていたか、
である。
気づいたことがあれば、修正すれば よいのである。
2025年2月8日「金剛出版ワークショップ2025児童・青年期の臨床作法」
テーマ:思春期の若者達の見えない傷を見る
ーやめられないのは 誰かのせい?
講師:松本俊彦(国立精神・神経医療センタ-)
日時:2025/6/15 10:00-16:30
場所:連合会館
対面:8.000円
問い合わせ:金剛出版
松本先生は 2万人の自傷行為・自殺企図患者を治療した医師である。
先生の自傷行為・自殺の講義は 日本で最先端のもだ。
本に書かれた内容は古いので、今回はリアルタイムで対面講習を受け、
こちらの感性も磨かせてもらおう。
2025年2月7日「NASI-R 愛着スタイル診断検査R版」620円
親子の愛着が、思春期の高校生について「薄れる」こと。
つまり、親の養育態度によって 大きく変化することは
教育相談の要であり、ある意味、これからの研究対象だろう。
最も成果が得られるのは こうした親の養育態度の調査・研究
であると思う。
親を教育する、というとおこがましいが、
子どもが成長して 思春期・反抗期 に突入した際の
「子育て方法」というよりは「子どもとの付き合い方」について
過干渉な親は どうすれば良いか、理解していない。
というか、考えたこともないだろう。
これらを つぶさに調べて、マニュアル化し、
保護者に案内できるようになった方が 教育相談も 親子の付き合いも
スムースにいくのではないか。
私には ちょっとだけ 手がかりが感じられるので、
実験案を暖めて、機会があれば 学校にお願いしてみよう。
親子の愛着は 大人になっても 引きずる話なので
これらの手がかりは 例え小さなことであっても重要な一歩になる
と思う。
2025年2月5日「高校用 NASI-R/愛着スタイル診断検査R版」620円
群馬県で本検査を発売したところ、ありがたいことに
採用していただける高等学校が徐々に 増加してきた。
その間、改訂は4回に及び、今回はコメントの小改訂。
つまり5回目の改訂である。
その理由は 高校の先生方に「わかりやすく親子の愛着の
様子」を伝えるためであり、親が示した親子の愛着が
高校生の対人関係や学校適応の本質的な問題であると
伝えたかったからである。
高等学校で採用の多い高校は 進学校と その真逆の学習困難校
で、両者とも「ウチの学校には この検査が必要です」と
言い切る。
大きな理由の第一は「過干渉の親」の問題である。
塾や学校の送り迎えに母親が 毎日、出てくる。
雨が降っても槍が降っても、母親は 毎日来る。
子どもには何もさせない。判断は親がする。
「あんたは これを しなさい」
次にわかってきたのは、それが親からの強烈な「ネグレクト」
になっていることだ。
親の子育て方法が全て「ネグレクト」。これが第二の焦点である。
親が「ああせい、こうせい」と命じていると、
生徒は 自分の気持ちを押し殺して 親のいいつけに従って
いる。これが小中学校から続く現代の「ネグレクト」だ。
ところが、高校生は 自然に「成長」を始める。
成長した火山は いつか爆発する。
高校生は「成長する」ということが小中学生との大きな違いで、
この時、高校生の親は「子育ての方法」が わからなくなる。
変更を迫られるのだが、それが 親にどうして良いか わからない。
つまり「成長」を始めた高校生の「親」は、
一時期「子育ての方法」が わからなくなるのだ。
ところが高校生の「成長」は 毎日、毎日、続き、
そして ある日、突然、成長した我が子が 現れる。
現代は核家族が当たり前なので、
祖父や祖母の「子育ての知見」は得られない。
親は「成長を始めた高校生との、つき合い方」を全く知らないのだ。
母親は それで従来のように 子どもを中学生のように扱う。
世話を焼きたい母親と、もう、ついてこないでという高校生。
現代を象徴する旧式の子育ての都市伝説である。
親と子は ワンセットの一体のもので、
学校での生徒の対人適応や 学級適応は 親の養育態度が決めている。
そんな親子関係すべてを見て 助言していきましょうね、
というのが 本テストである。
2025年2月4日「個別式心理検査の実施資格」
個別式心理検査の販売方法が 緻密化して、心理検査の実施者の「資格」まで
細かく打診してから心理検査を販売するように なってきた。
医師は「薬」を扱う。カウンセラーは「心理検査」を扱う。
そのような ことだろう。
だから、学校の先生などは、大学の教育学部を出ていても、
「それだけでは、個別式心理検査は 扱えません。実施できません」と
いう場合が 出てきた。
「この心理検査を実施できる(扱える)資格がありますか?」
ということだ。
心理検査の専門家としての 特別なトレーニング、
つまり「テストの実施・採点・解釈のトレーニング」が 必要だと
いうことだろう。
アメリカのUCLAでは、大学の心理学部の大学院を卒業したポスト・ドクが
最初に就職するのが「病院」で、そこでインテーク・カウンセラーをやる。
インテーク・カウンセラーとは「医師」が診察する前に、来談者と
面接して「症状」を特定し、それに使用する「カウンセリング流派」と
「カウンセリング技法」を特定し、そうした患者情報と治療方針までを
進言したペーパーを作成して「医師」に渡す仕事である。
聞いてみると、ポスドクは 一人で4.000名~8.000名の患者のインテーク
面接と 心理検査を実施し、こうした「修行」をしてから、
自分が本物の「カウンセラー」になれる。
つまり、大学院の博士課程を卒業したポスドクは 来談者と面談し、
同時に、2-3種類の心理検査を同一の来談者に実施して、来談者の症状と
テスト結果を突き合わせ、心理検査を「仕事の道具」として 縦横無尽に
使いこなせるようになってから、「カウンセラー」として独り立ち
できるので ある。
顧みて、日本は どうよ、ということだ。
さらに、アメリカでは カウンセラー資格は1年間のみだ。
1年経過すると
「研修」を受け、試験に合格しなければ、カウンセラー資格は剥奪される。
研修内容は、この1年に起きた猟奇事件の内容把握と対応する法律の知識。
この1年で進化した心理学やカウンセリング技法の最新情報の取得などで、
最後に「試験」を受けて、合格すればカウンセラー資格が更新され
1年間延長される。
さあて、顧みて 日本は どうよ、ということだ。
ところで、アメリカでは ロールシャッハ・テストは使われない。
なぜかというと、ロールシャッハは 解釈に人の主観が入るからだ。
主観の入る検査は、被験者から「裁判」を起こされ訴えられる。
だから、アメリカでは MMPIを使う。
客観的・統計的に数値でガッチリ固めた質問紙法の性格検査だ。
被験者は 誰でも同一の質問文を提示され、それに答えることで
誰でも同じ尺度の上での強弱の判定だけだ。
結果に主観の入る余地は ない。
これは UCLA学生相談部長の アラン・ナガモトPh.dから聞いた話だ。
2025年2月3日「個別式心理検査の実施資格」
・今年の1月から、
従来は 学校で使用します、というだけで 販売できた「個別式心理検査」
(先生と生徒が一対一で実施する心理検査)が、
その学校には、何の資格を持った先生がいて、
その先生は、どのレベルの心理検査が実施できる先生であるか、
という、心理検査の販売前に(どのレベルの心理検査が販売できるか)
という確認が必要となってきた。
コレ、アメリカでは二十数年前から やっていた制度だ。
一見、厳しい話だが、日本も ついに 米国と同等レベルまで来たようだ。
これは 学校が学年で一斉に実施する 生徒理解テストや 進路テストなどの
集団式コンピュータテスト などとは 別の話で、
発達障害などの診断に使われる高精度な知能検査などの話だ。
・(株)ネモトでは WISC-Ⅴ や MMPI-3、田中ビネーⅥ、SM社会生活能力検査
等を販売しています。
大学の心理学部や人間科学部、文学部心理学科、児童相談所
・発達支援センター様などは
お問い合わせください。きちんと資格を持った専門家がいる組織には
いかなる心理検査も 販売します。
2025年2月1日「奇書『先代旧事本紀』の謎をさぐる」安本美典・批評社
「先代旧事本紀」とは 古事記や 日本書紀よりも 古い事柄を集めた
歴史書、という意味である。
この書は 古事記や日本書紀の他、それ以外の古事についての
日本の歴史について「拾い集めた歴史」が書いてある。
そのため、歴史家によっては 注目を集めているが、
年号表記がいい加減だということで偽書との評価もある。
しかし、古事記以前の話は 他に参考になるものが ないため、
貴重な歴史書とも みられている。
なぜなら、日本の古代の様子を伝える歴史書は、本書を入れて
10冊ほどしか 日本に現存しないからだ。
この本は 安本氏の解説による先代旧事本紀の 教科書ガイド的な
本である。
知りたかったのは ニギヤハヒのその後、だ。
安本氏ほどの学識はないが、わかるところまで 行ってみよう。
2025年1月31日「NASI-R 改訂」
NASI-Rの 教師用コメントを 改訂いたしました。
先生向け解説コメントを より わかりやすくしました。
教育相談部会 でも講習しましたが、
高校の先生は この辺まで 親子関係を理解していないと、
高校生のメンタルは 扱えないと思いますよ。
グランド・キャニオンに行ったら、
ヤバパイポイントに立って眺めるだけでなく、
2.000メーター下の コロラド川まで 降りてみるのです。
2025年1月30日「1月読書」
・「結婚帝国 女の岐れ道」上野千鶴子・信田さな子/講談社
2004年のこの本は、なかなかの ものである。
最初の50ページくらいが特に 圧巻。
感想は「それにしても 上野千鶴子」だ。
2025年1月27日「トランプ大統領」
トランプ大統領が 就任初日に33本の大統領令にサインをした。
大統領令は 議会の承認を経ずに、政策を実行する大統領権限
なのだ そうだ。
ここに一貫して貫かれているのが、EDIの廃止である。
EDIとは「多様性・公平性・包摂性」のことで、
簡単に言うと「ポリ・コレ」のことだろう。
つまり、民主党のオバマやバイデンやヒラリーが やってきた
「いかにも正しく、民主的に見える体裁の良い政策」である。
重箱の隅をつついて、道徳的に正しいことを見つけると、
それを社会の全体にまで拡張して 国民に強制すること(政策?)
である。
これ、日本の政治にも経済にも、社会全体に過度に影響を
及ぼしていたと思う。
日本は アメリカに右ならえする社会なので、
このトランプのEDIの廃止、日本は どう対応するか?
トランプのアメリカは、
「仕事」も「出世」も「入学試験」も、
これからは すべて本人の実力1本で 行く、ということだ。
2025年1月25日「1月読書」
・「現実を見よ」柳井 正/PHP
この社長、なかなかの志士で、言うことが過激(?)だ。
2012年のこの本の中で、
「起こっていることは すべて正しい」という。
「政治家も、官僚も、三流どころか 四流」だという。
「田中直紀防衛大臣を 無能だ」と こき下ろしている。
そう だったねえ。
思い出した。
ところで 石破総理の所信表明演説の キャッチフレーズだが
「楽しい日本」だ そうだ。
あのさあ、この感覚のズレ、どうよ。
緊迫した世界情勢をみていると
「備える日本」か「備えよ日本」じゃ ないのか。
政治家だけを だらだら 何年も やっていると、
ここまで感覚、ズレるのか。
石破さん、もういいから、
早く 高市さんに 代わってくれ。
2025年1月22日「トランプ大統領」
トランプ大統領の 迫力ある演説が すごい。
レーガンを 超える大統領になるのでは ないか。
この気迫に プーチンも ネタニアフも 圧倒され 従うだろう。
人間は 気迫か?
ともかく、1期目で「思うように できなかった」トランプ氏は
この「挫折と浪人」期間を経て、別人になったようだ。
日本の イジイジした 石破総理など「お呼びで ない」だろう。
だれか、互角に 渡り合える政治家は 日本に いるのかい?
そんな わけで、
元・政治学科のオジサマ達は
雪の舞う日に 高崎の寺田屋に 集まる。
イアン・ブレマーと エマニュエル・トッドを
超える議論を しようと いう わけだ。
お~い、草津温泉でも 行って
のびたり、ちじんだり、しようぜ。
2025年1月17日「心理検査・使用資格証明書」
WISC-Ⅴ や MMPI-3 などの個別式心理検査について
ご注文いただいた組織の 「テスト使用者」について
テストを実施する「本人」から出版社にあてた
「テストの使用資格証明書」を一筆いただくことになった。
WISC-Ⅴなどは、検査をご注文いただいた際に、
実際にテストを実施する人の 心理検査の使用者レベルが
このテストはレベルAだとか、Bだとか、Cだとかあって、
このレベルの人には このテストを販売できませんとか、
このレベルの人は 販売可能だとか、
出版社の判断が、一度、入ることになった。
心理検査購入資格の 大化の改新である。
MMPI-3については、
「私がテストを実施します」とテスト使用者が
自筆で、氏名や資格を一筆、書いていただくことになった。
これはおそらく アメリカの制度をならったものだろうが、
心理検査の購入可能資格が、
一気にアメリカ並みに厳しくなったということだ。
ん年前に 労働省認定の産業カウンセラーとして UCLAに研修に行ったが
UCLAの本屋では 日本の労働省発給のカウンセラー資格では、
心理検査が 何も購入できなかったのを 思い出す。
私が買えたのは、ブレイン・マッピングの図版と
MMPIの解釈マニュアルだけだった。
あとは 子どものへ土産に「UCLAベア」(くまのぬいぐるみ)と
UCLAの「オレンジ色の スクールバス」の ミニカだけだ。
2025年1月16日「ロサンゼルス山火事」
トーレンスには UCLAでお世話になった スティーブ小林先生が
いるが、そこは大丈夫な ようだ。
サンタモニカの リリー中村先生のお宅は 大丈夫だろうか。
心配で ある。
ヨシ・マツシマPh.d は 今どこに?
生きてる?
一番心配なのは Dr.Nihira Ph.dである。
彼は ビバリーヒルズの山の頂上の一軒家である。
あそこが 一番、危ない。
山が燃えると 一本道しか ないので。
2025年1月14日「1月読書」
・「財務省亡国論」高橋洋一・あさ出版
これは高橋洋一氏による 財務省批判の集大成である。
これからの世の中は こうした財務省の常識に対する 批判が噴出して
くるのが常態になるのでは ないか。
まあ、そんなことを尻目に、
日本国民は 自分の目の前の仕事に
一生懸命 集中しているのである。
私も。
2025年1月13日「1月読書」
・「世界と日本経済大予測 2024-25」渡邉哲也・PHP
昨年末に発見したのが 渡邉哲也氏である。
彼は 日本政治や経済に精通している数少ない評論家である。
彼は 日本の産業界の動きを 小さな事まで くまなく把握している。
彼の予測は「当たる」ぞ。
・「経済も軍事も、日本の未来は絶対に明るい」渡邉哲也・ビジネス社
これは渡邉氏による 台湾と 中国経済の詳細なレビューである。
台湾と 中国経済の実態をよく調査し評論していると思う。
顔にホクロが2つある おっちゃん、やるねえ。
2025年1月10日「日本生徒指導学会・関東支部会 第16回研究会」
日時:2025年1月25日(土)13:00-16:00
方法:ZOOMによるオンライン開催
参加料:無料
司会・進行:新井立夫(文教大学)
テーマ:「いじめの重大事態に どのように対応するか」
2025年1月9日「日本発達心理学会・第36回大会」
日時:2025年3月4日(火)~6日(木)
場所:明星大学
大会長:西本絹子(明星大学)
テーマ:「わたしらしく生きて、活きる」
2025年1月8日「日本認知・行動療法学会 第51回大会」
日時:2025年8月22日(金)~24日(日)
会場:大阪国際会議場
大会場:大河内浩人(大阪教育大学)
ワークショップ:8月22日
2025年1月2日「新春読書」
・「日本国紀」百田尚樹/冬幻社
百田氏は 早口でしゃべる関西のハゲたおっちゃん、という
イメージしか なかった。
ところが、この本は日本の古代から平成までを よくトレースしている。
内容は 日本政治思想史だ。
大学の政治学科で教える 日本の政治思想の流れだ。
よくできていると思う。
現代は、特に戦前から戦後の政治思想を総括する時代だろう。
歴史というのは その時代が過ぎた後で、意味がわかってくる。
恋愛と同じだ。
渦中では 意味 わからん。
百田氏は この本で 日本の歴史の総括を 始めた。
「日本」の歴史上の出来事の意味づけと その時の国民の意識の
総括を 始めたのである。
これは 日本人全員に必要なワクチンで
これから 世界でどんな事件が起きるか、わからない、という
新たな時代に立ち向かう日本人に必要な コロナ・ワクチンである。
今、大手メディアと SNSでは 報道内容が 大いに違うだろう。
もう、次の時代の胎動は 始まっている。
その話だ。
NHK党の水色のスーツ着たおっちゃんが おるだろう。
「龍馬」って、案外、あんな 男だったかも しれない ぞなもし。
2025年1月1日「元旦」
つつしんで 新春のお喜びを 申し上げます。
根本 樹宏
2024年12月25日
「金剛出版ワークショップ2025 児童・青年期の臨床作法第1回」
日時:2025年6月15日~69日間
講師:国立精神・神経医療研究センター薬物依存部長・松本俊彦
テーマ:思春期の子ども達の見えない傷をみる
問い合わせ先:金剛出版
対面・オンラインのハイブリッド開催
先日、根本が群馬県教育相談部会の研修会でお話した
松本俊彦先生の講習会です。
みんさん、振るって ご参加を!
いい先生ですよー。抜群です、抜群!
2024年12月5日「群馬県教育相談部会」
先週、群馬県のある地域の高校教育相談係の研修会に講師として
行ってきたが、結果は大好評で あった。
カール・ロジャースのパースン・センタード・アプローチに
ミネソタ大学進路指導部長・E・G・ウイリアムソンのテストによる
方法。
その他、TFTやEMDR、マインドフルネスなど。
これらは 脳科学でエビデンスが出てきた方法である。
また、多くの先生方が 難しい・取り付きにくい・できない、と考えて
いた「認知行動療法」につき、不登校の認知行動療法や、
社交不安障害の認知行動療法。そして集団式のNCBT-1による方法
など、いくつかの 簡単な実施方法を 伝授させていただいた。
これらは 太田高校出身の内山喜久夫先生や そのお弟子さんの
坂野雄二先生。そのまた お弟子さんの福井 至教授など、
きら星のごとく輝く 第一級の先生方から直接学んだ「やり方」を
お伝えしたものだ。
つまり、それらをアメ横で売っている駄菓子のように、並べて
解説した。
このように簡単にすると、受講者は「えっ!」と わかるのである。
今回の講習会は、一種のワークショップであるが、
講師である私の側も収穫があった。
それは エピソードを ふんだんに提示すること。
事例はごくシンプルな事例にして提示すること。
駿台予備校の伊藤和夫氏や 鈴木長十氏のように
論理を追って、朗々と講義をすること である。
結論を言うと、
教育相談やカウンセリングの要点は、
基礎的な知識と技法を身につけること。
そしてそれらの装備を身につけたなら、現場に飛び込むことだ。
原因も答えも、現場にある。
あとは、力強く 生徒の心をトレースすることだろう。