意味を成す事?
八神は俺達とを探してる。
目的って奴は恐らく夕さんから預かったアクセだ。
どうしてか俺達に夕さんがアクセを預けたのか知ってる・・・・
だからアクセが目的なのに夕さんの家には行かなかった。
俺達がジャニーズだって事も知っての上で事務所に。
玉森から聞いた事で分かったのはこのくらいだ。
けど、前は八神って奴が俺達とを探してる事すら知らなかったから
一歩前進・・・か?
「これからどうしたら・・・・本当、ごめんなさい。私のせいで・・」
「さん、謝る必要とかないよ?それより先に情報集めが先決」
「そうだよ、お前が謝る必要とかないし」
「でも・・・・うふぇらふゅん?」(頬をムニッと引っ張られつつ)
「あんま謝ってるから。言ったでしょ?さんには俺達がいるんだから。」
「ふぁい」
「いい子」
とか亀梨が考えている横ではスマートな上田との会話。
俺達を巻き込んだとか思ってるに気付いて、俺も上田に同意した。
上田のが年上なせいか、兄と妹みたいな感じに見える←
優しくの頭を撫でて聞き分けのいい妹を褒めてる様は完全に兄貴だな。
には俺らがいる―――
間違ってはないな、上田に先に言われちまったけど俺もそう思ってるから。
上田の言うように先ずは情報集めが優先だ。
に呼ばれる前まで調べてた『天照』と『須佐之男』の事も全部把握した訳じゃないし
また新たに課題が出来ちまったから・・・・
「なあ、二手に分かれね?」
「何が?」
「だから調べ物の。『天照』も『須佐之男』も、日本の神だってまで分かったしさ。」
「成る程ね、もう一方が『八神』について調べる訳か」
「ねえ。俺さ、夕さんについても調べるべきじゃねーかと思うんだけど」
「え・・・?」
俺からも提案をしてみた。
上田も戻って人数増えたし、一つの事を全員で取り掛かるよりは効率がいいんじゃないかと思ってさ。
そしたら赤西も挙手して何を言うのかと思えば意外な言葉だった。
確かに八神って奴が何の為にアクセを探してるのかは気になる。
そうさせる何かがあのアクセと・・家にある・・・んだよな?
は何故其処で自分の祖母を調べる必要があるのか分からずに
伺うような目を向けて赤西を見た。
すると亀梨と赤西のやり取りを聞いていた上田が
「ふーん?赤西にしては鋭い事言うじゃん」
「おま・・失礼だなオイ」
と、やたら誇らしげに赤西を褒めた。
でも何がそうさせたのかは分からない。
も同じで、二人して上田と赤西を見比べていると
穏やかな、それでいて確信を得たような目で
上田は赤西の言葉に見解を重ねて話した。
「つまりさ、全ての始まりは夕さんだと思うんだよ。俺も赤西も・・カメだって考えない訳じゃないでしょ?」
「・・・・・まあ・・な」
「『三つで一つ、三つ揃って意味を成す』言葉通りの意味だよねコレは、確かに三つ揃ってからじゃない?事が動き出したのはさ」
「「「あ」」」
「でしょ?三つ揃ったらカメも赤西も俺も戻ったし、カメ達を探してる奴も現れた。それに・・俺達が戻ったのは偶々でもキスのせいでもない」
上田が躊躇う事無く意見を言うから迷わず頷けた。
流石にその事、夕さんの言葉の意味通りに事が動いてた事には気付かなかったわー・・・
こういう時思うけど、やっぱ最年長なんだなー・・・・(
「は?じゃあ何で」
「気付いてないの?」
「カメは夜中と水気から赤西とさんを庇った時、赤西は朝にさんのキスで、俺もさんのキス・・・」
「つまりなんだよ」
「鈍いなあ・・・・カメ達と俺が戻った時は――――」
「あ!!分かった!俺らが戻った時って、大体三人が揃ってたよな!俺も赤西ももいたし!」
「あー・・・成る程ね、言われて見ればそうかも」
「後言うなら、『水』がキーって事かな」
更に見解を続けた上田の指摘の中に時折ある謎々。
よくもまあこれだけの事に気付くと言うか何と言うか・・・・
隣で赤西も納得していた。
普段はカメがしっかりしてるけど、いざとなると上田が強かったりするんだよな。
思い返してみたけど上田も言ったように、誰かが元に戻る時って必ずと言っていい程 揃ってた。
カメは水を被ったし、俺も水が沸騰したお湯(だけど)で火傷したしー・・
も水気って奴に狙われてたみたいだしな・・・
つーか・・こン中で不思議なのは、カメの事を『須佐之男』とか呼んだ事だな。
俺達と会う前には『天照』とか言われたらしい、俺はそう言うのはねぇけど。
「俺が思うに・・・カメ達はそれぞれちゃんとアクセに選ばれてると思うよ」
「俺らが?」
「でも俺らは偶々夕さんに信頼されただけだろ?」
「始めはそうかもね、それか・・夕さんは分かってたのかもしれない。真意は俺にも分からないけど、二人は繋がりがあるかも」
俺の持つ指輪には二人みたいな謂れはないんかも?と思っていた赤西だったが
さり気なく上田の言葉がその考えを打ち消した。
俺達が何の意味もなくそれぞれにアクセを預けられた訳じゃない、と言う可能性って奴。
この二人がそうなのであれば、夕さんの孫であるさんも勿論繋がりが濃いはず。
「兎に角、二手に分かれよう。」
「組み合わせは?」
「取り敢えず、カメと赤西はネットの方を続行。俺は八神について調べるから」
「「おっけー」」
「私は?」
「さんは家について調べて欲しいな、いわばさんのお母さんの実家だしね」
「そっか、お母さんの事も分かるかも・・・・」
「うんうん。一人で大変ならさんにも手伝って貰えばいいし」
上田の提案に亀梨も赤西も素直に頷いた。
には母方の実家を調べるように指示。
兄さんにも声をかけてみれば?とも言われた。
仕事が休みだったら声掛けてみようかな・・
私の家の事で皆を巻き込んじゃったんだもの、率先して動かなきゃね。
上田君の指示で兄さんの名前が出ると、またも和也と仁君の機嫌が悪そうになる。
これは相変わらずなので、敢えてスルー(
何となく理由が分かっている上田は二人の反応を愉しみ
一方で全く理解してないを見て、淡く微笑む。
ほら、俺は大人なんで別の方に回るって言ったでしょ?(笑)
鈍い子は好きですよ←
キョトンとしてる顔が可愛いよね♪
さて・・・・事はもう動き出してる。
後はどれだけ確信に近づけるかだね・・・
要はこの三人だろうけど・・もうちょっとはっぱかけとこうかな。
「カメ、赤西」
「ん?」
「おー?」
「今回の事、その中心になるのはお前らとさんになると思う」
「ああ」
「かもな」
「俺が参謀してやるから、さんの事ちゃんと守ってあげてよ?」
「「当たりめーだし」」
息ピッタリみたいだね(笑)
んー・・・参謀補佐も欲しい所だなあ〜・・・・・あ。
閃いた上田はもう一度赤西を呼び寄せる。
普段自由な赤西だが、今回ばかりはきちんと集団行動をする事を決めたらしく
すぐ上田の方へ歩みを寄せた。
「ん?何?」
「玉森から連絡あったら俺に代わって欲しいんだ」
「カメじゃなくて?」
「カメでもいいけど出来れば俺に」
「ふーん?おっけ、カメにも言っとくわ」
「よろしこー」
よし。補佐ゲット←
歩兵はいるから、後は騎士団かな。
家で出来る範囲の検索ならいいけど、街中まで行くとなるとさんだけじゃ心許ない。
うーん・・・田口と中丸は論外だとして・・・・(
赤西か俺か、聖が適任かなあ。
俺はボクシングしてるし、聖はもう見掛けだけで虫除け効果抜群だし
赤西はまあ・・・・ガタイいいし、壁にはなるだろ←
・・・・・・て言うか、三人揃ってるんだし
聖くらい戻せないのかなー
まあない物ねだりは出来ないからね。
けど・・複数回は戻せないかもしれない。
何かを悟っている上田の視線は、静かに亀梨のネックレスへ向けられた。