Amazing Kiss 竜編
に呼ばれたタケが、赤い顔をして戻って来た。
「何だその顔・・・」
「行ってみれば分かるよ、イチゴ美味しかった・・・」
「変なヤツ」
気になって問いかければ惚けた顔で答えたタケ。
意味の分からない事を口走ったので
手に負えないと判断し、問題の台所へ行く。
「おい来たぜ」
「おう、竜はメロンだったよな。」
入ってみれば、別にイチゴを出した形跡はない。
けれど イチゴの香りはした。
出迎えた、普段と変わらない様子だが
辺りに漂い始めたメロンの香り。
これは何かあるな、と竜は睨む。
まあまずはそれを待ってみるか、とを見た。
竜も気づいてないと踏み、メロンの香りのリップを塗り
目を閉じるように言った。
この言葉にピンと来た竜だが、面白そうなので従う。
ゆっくりと、俺は竜へ顔を近づけた。
目に映る 竜の整った顔。
隼人も整ってるけど、あっちは甘いマスク系。
でも竜の造りは、スッとした目元に切れ長な瞳。
シャープな整い方 どっちも魅力的。
その顔に自分からキスするのって、ふつーに考えると
凄い大胆な事なんじゃない??
そう思うとかなり照れる。
「まだ?何なら俺からしてやろうか?」
「は?何言ってんだよ竜!!」
寸前で止まった顔、間近に竜の端正な顔が迫る。
今更照れてると 見透かした竜が、鋭く問いかけた。
バレてた?それともバレた??
タケの時には、アッサリと出来たのに
どうしてコイツの時には照れるんだ??
ってゆうか、この疑問ってある意味タケに失礼じゃね?
とか思ってると、いつの間にか立場が変わってる。
鋭い目で竜に見つめられ、手を掴まれ引き寄せられた。
わわわわっ近いって!
何てゆうの動揺を他所に、問答無用 竜は顔を寄せた。
近づく顔に、自然に目を瞑る。
そして、立場が逆転したまま スローモーションのように
二人の唇は重なった。
タケと交わしたイチゴの味と、竜と交わしてる味が混ざる。
しかも、コイツ・・キス上手すぎ。
タケとは触れるだけのキスしかしてないのに
竜はそれだけじゃ、終わらせてくれそうもない。
メロンの味と一緒に竜の舌が入ってくる。
「んっ!?」
歯列をなぞる舌使い、息苦しくて口を開けようとするのが分かってるかのように タイミングよく舌が絡まる。
あ〜竜相手にしたのは失敗だった!
今度はつっちーとかにしとこ。
メロン味のキスは、タケの時より長く続いた。
タケが焦ったように、今度は仕掛けた自分が焦ってる。
ミイラ取りがミイラになった。
唇が離れると、もう頭がぼぉっとしてしまった。
竜は結構危険・・・ちょっと実感。
「うん、メロン味 美味かったぜ。」
「美味かったぜ・じゃねぇっ!!」
「今更照れんなよ、タケにだってしたんだろ?」
「したけど竜の場合は違うだろ・・」
「ふっ・・ってすぐ顔に出るんだな。」
しれっと言いやがった竜、その落ち着き具合がムカー!
仕掛けたのはこっちなのに、ギャフンと言わされた・・・
確かにタケにもしたけど、何か気持ち的に違った。
照れてるを他所に、満足気に竜は台所を出て行った。
いつか、あの余裕な態度を崩したい!
新たな決意に闘志を燃やすだった。
竜の方が短くなってしまいましたが、気にしないでやって下さい。
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