〜 佐藤幸司学級からリアルタイムメッセージ 4 〜
なぜ“誉めて育てる”べきなのか  2009.4.26 記
道徳教育改革集団<新>代表:佐藤幸司
「子供を誉めて育てましょう。」
 これは,よく言われる言葉です。
 私の勤務校では,昨日が学習参観・PTA総会でした。学年の総会で,今年の指導方針を保護者に話しました。その中で,私も「誉めて育てる」という話をしました。
 なぜ,子供を誉めて育てるべきなのでしょうか。
 誉めてあげれば,誉められた子はうれしいし,こちらも悪い気はしません。
 互いにいい気持ちで過すことができる―確かに,その効果もあるかもしれません。
 でも,本質は,別のところにあります。
 それは,誉められることによって,自分に自信をもつことができるからです。
 つまり,誉められることで,自尊感情が育っていくのです。
 誉められることで,子供は,「自分って,けっこうやれるな。」という思いを抱くようになります。それが,自分を好きになり,自分に誇りをもつ自尊感情へとつながっていきます。
「そもそもなぜ誉めるべきなのか」の理由はここにあります。

 けれども,誉めることは,簡単そうでなかなか難しいものです。
 悪さは目に付くけれども,善さはなかなか見えにくいものです。
 そんなときは,まず受け入れてあげましょう。誉めるところまでいかなくてもいいのです。受け入れてあげるのです。
 例えば,それは,子供の話を最後まできいてあげることです。
 悪さをして,怒られると,子供はよく
「だって,・・・・」
という言い訳をします。でも,この「だって・・・」の後に続く言葉に子供の本音が表れます。
 教師は,とかく
「だってじゃない!」
と,すぐ子供の言葉をさえぎってしまいがちです。そこを,急がずに,子供の言い分も聞いてあげます。
 小学校低学年の子は,「パンチをした」「キックをした」というけんかがよくあります。中には,「かみついた」なんていう野生的な子もいます。そういうときは,まず暴力をふるったことを相手に謝らせます。子供の言い分を聞くのは,その後です。
 学級で(学校で⇒社会で),暴力は絶対に許されないことをまず自覚させます。
 その後で,
「何も理由がないのに,暴力をふるうわけはないよね。何かくやしいことがあったのかな。」
と聞いてあげます。

 私たちは,子供を誉めてあげられる材料を見つける目を持たなければなりません。
 そして,子供の言い分を受け入れてあげられる余裕をもって,毎日の学校生活を過していきたいものです。