リアルタイムメッセージ327 

  ノーベルの命日に    

  毎週 月曜日 更新予定
  2017.12.10 記
  道徳のチカラ代表 佐藤幸司

 12月10日、今日は、ノーベル賞の創始者であるアルフレッド・ノーベルの命日です。そして、毎年この日に、ノーベル賞の授賞式がスウェーデンの首都・ストックホルムで開催されます(ノーベル平和賞のみ、同日、ノルウェーの首都・オスロにて開催)。
 ノーベルの研究は、科学の進歩に大きく貢献しました。一方、ダイナマイトが兵器に利用されたことにより、尊い命が奪われたことも事実です。
 ここに、「矛盾」があります。
 すると、この「矛盾」について考えさせることが授業の中心となります。児童に「~について考えさせる」ためには、そこを突く発問をします。
 発問は、二つ考えられます。

 A先生 ノーベルがダイナマイトを発明したことをどう思いますか。
 B先生 ノーベルがダイナマイトを発明したことに、賛成ですか、反対ですか。

 どちらの発問がよいでしょうか。これは、前回述べた「二つの発問」です。
 A先生の「どう思いますか」という問いには、あいまいさがあり、児童の思考は拡散していきます。
 それに対して、B先生の「賛成か、反対か」という問いは、児童にはっきりとした考えをもたせることができ(思考が賛成or反対のいずれかに集約され)、討論を仕組みやすくなります。
 と考えると、B先生の発問(賛成か、反対か)のほうが優れているように思えてきます…が、実は、そうではありません。
 道徳の学習には、あいまいさが必要です。これは、心を穏やかにし、人を優しい気持ちにさせてくれるほどよさと言い換えることができます。AかBかの二元論で片付くほど、人生は単純ではありません。望ましい選択肢は、中間色的なABであったり、まったく別の選択肢Cであったりすることが少なからずあるのです。
 ですから、この場面では、
「ノーベルがダイナマイトを発明したことを(あなたは)どう思いますか。」
と問い、多様な考えを子どもたちから引き出します。そして、出された意見を分類しながら、板書で整理していきます。
 子どもたちの意見が出尽くしたら、次のように問います。
「友達の意見を聞いて、『なるほどな』と思ったところはありませんか。」
 これは、友達の考えに共感させる問いです。
 相手を論破するような対立的な話し合いをするのではありません。友達の考えのよさに気づき、友達の考えに学び、さらに自分の考えを深めていきます。
 ここに対話的な学びがあります。対話的な学びは、ペアトークやグループ討議等の形式ではありません。自分一人では成し得ない学びが生まれるからこそ、対話的なのです。


☆12月16日(土)年末セミナー
http://kokucheese.com/event/index/489862/
いよいよ今週末です! 埼玉・大宮ソニックでの年末セミナー
文部科学省の浅見先生が登壇されます。
今回は,恒例のD1グランプリ,佐藤幸司・桃崎剛寿の講座に加え,浅見先生に直接「道徳科」についてQ&A形式でお聞きするコーナーがあります。

14:50~15:50 特別講座 浅見哲也(文部科学省教科調査官)
 ☆浅見先生に直接質問「ここが知りたい! 道徳科」 (約20分)
  コーディネーター 広山隆行(島根県)
  質問者 飯村友和・伊藤 唯(千葉県)
 ☆講話 「特別の教科 道徳」で大切なこと (約40分)

セミナー終了後は,会場を移して「望年会(懇親会)」を開催します。
今日現在(12/3),32名の申し込みをいただいています。今後,参加者が増えると予想されますので、お早めにお申し込みください。

http://kokucheese.com/event/index/489862/