〜 リアルタイムメッセージ 21〜
読書の秋に・・・
2009.10.4記
道徳教育改革集団<新>代表:佐藤幸司
 読書の秋です。
 みなさん,たくさん読書をしていますか。

 前回,「読み聞かせ」について書きました。
 今回も,その続編です。
 先日,『あらしの夜に』シリーズを全7冊,子どもたちへの「読み聞かせ」を終えました。
 おおかみのガブとやぎのメイが友だちになる話です。
 現実の世界では,おおかみと,おおかみの「えさ」であるやぎが友達になることなど,ありえません。でも,そこは,創作の世界です。創作の世界に子どもたちを浸らせて,友情の美しさ・強さを伝えればいいのです。
 これを道徳の教材にして,現実の世界に結びつけようとすると,おかしなことになります。
 いいお話は,いいお話として,そのまま伝えてあげます。

 道徳授業からの発展として,お薦めなのが,『ああ無情』(レ・ミゼラブル)です。
 5年生の副読本に,「銀の燭代」という話があります。
 ジャンバルジャンが,ミリエル司教の家から銀の燭代を盗んでしまう一場面を資料にしたものです。これは,副読本では,「寛容」を教える資料になっています。
 でも,『ああ無情』を全部読んでみてください。
 ジャンバルジャンの最期の場面。

彼は,
「この世の中に,愛することと愛されること,それ以上に大切なことなどないのだ。」
と言って,息を引き取ります。
 「寛容」などという内容項目で片付けられない深い人間愛が,1冊の本を読めば分かります。
 私は,5年生を担任したときに,『ああ無情』を一冊,300ページほどだったでしょう,1か月をかけて読み聞かせました。
 その後は,『ハリーポッター1』を読み聞かせました。世界中で何億人にも読まれている『ハリーポッター』ですが,あれを音読したのは,たぶん,この世で私一人だと思います。

 読書は,子どもたちによりよく生きるモデルを示してくれます。
 読書によって,子どもたちは,生き方のイメージトレーニングをすることができるのです。