榛名スカイ縁起【1】/ 空飛ぶパラシュートの巻き
杉ドンという
むかしむかしのことじゃぁ、 埼玉の国は浦和村に(そう今で言う埼玉大学講の少し前あたりじゃろうか)
無鉄砲で有名なとっても元気な、じいさんが住んでいましたそうな。ある時、絵巻物をみていましたら 『空飛ぶ ぱらしゅうと』が載っていましたじゃ。
無鉄砲な杉どんは早速一番近い『空飛ぶ ぱらしゅうと』を教えてくれるという、上州は山奥の寺子屋に通いはじめましたのじゃ。そもそもそれが間違いの始まりじゃったぁ!
そしてのお、毎週毎週、『らんくるう』とかいう籠に乗って通いましたのじぁ。でものお、困ったのは寺子屋の先生じぁ、杉どんは 風邪がどっちから来ようが強風だろうが飛び出すのじぁったんで、頭を抱えたてたそうな!そのころそこの寺子屋には 古い『じいぷ』という荷車に乗った
○○どんや
『講習バ-ン』でお祭りの笛を吹く井田ドン
そして黄色い『さあふ』というリヤカ-に乗った素直なおとなしい村人豊原ドンもおったそうな!?秋に通いはじめ 冬には北を向いたおやまに毎週山登り!
豊原ドン
春になると杉山ドンは信州に旅に出かけたそうじゃ、たどり着いた木島平村で『ぱらしゅうと』を見かけると、『すぐに飛ばしてくれやぁ』と校長の松岡ドンに頼んだそうな、早々に黄色い手形を貰い山頂からブットンダ!!!!うんまあ、大喜びの杉山ドンじゃった、帰ってから寺子屋のみんなに話したそうじゃ。
「こん~~~~な高いところから トベル!!えらいことじぁ」と
そのとき鈴木ドンの胸のあたりから緊張した声がしただよ。空で話せるように、村人がみんな持ってる「糸なし電話」が叫んでたんだ。そうして、始めて鈴木ドンは自分の周りや状況を見回しただ。飛び出し場を見ると、風見さまが真横でよう。村人が総出で押さえてねえと出られねえぐらい、風っ小僧が暴れだしてただ。それよりも鈴木ドンが驚いたのはなあ、見覚えのあるぴんく の「こらあど」が、鈴木ドンの飛んだあとを追っ掛けて来てたことだあ。「あんれま、あれは今日始めて須坂村を飛ぶカッシーどんでねえべか」。
次の日には 豊原どんの家に泊まり込み飛びに行くのじゃった。姫様と奥方を従えてそれはもう絵巻物のような行列じぁった!
その時は、豊原どんと杉山ドンはお互い顔は知っていたのじゃが、何処の誰だか名前すら知らなかったそうな。豊原どんの『納屋はうす』に陣をはった杉山ドンは、次の日も木島平村に出かけ、下の見張り小屋から山のテッペンまでなんも知らずに歩いていったそうじゃ!
そん時杉山ドンはブ飛んだが慎重な豊原ドンは飛ばずに歩いて降りたそうな! かわいそうな豊原ドン!?豊原ドンのワラシ子はワラビ取り、いっぱい取れて大喜びじゃった!
次からは寺子屋のみなの衆を誘って木島平村に通うのじゃった。
夏が来て
寺子屋が榛名に『えりあ』を開いた時じゃった。歩くのがいやな杉山ドンは 『ろうぷうえい』のついた湖のみえるお山に悪い仲間を誘って内緒で飛びに出かけたそうじゃ。無事飛べたのはよっかたのじゃがなあ『盗っ飛び』がきっかけで寺子屋を破門になってしまったのじゃ。
困った杉山ドンは、木島平村で免許皆伝の試験を受けることに行き当たりばったりで決めたのじゃった!
『戸鹿野
お坊ちゃま』
ついでに一緒に来ていた『戸鹿野おぼっちゃま』も本人が『かわや』に行っている間に申し込んでしまったのじゃ!杉山ドンは そのとき腰を痛めておってのお、『こるせっと』を巻いておったので、山頂まで機体を担いで上がる自信はなかったのじゃった!優しい豊原ドンは二つかついで山頂まであがったそうじゃ!そして松岡大先生に免許皆伝を貰ったのじゃった!!(;_;)(;_;) 鬼の目に涙 (;_;)(/_;)
FD-27
秋には
須坂に通い始めたんじゃが、行くたんびに山の中におりる(落ちる)『ぐるうぷ』であったとさっさ。
1990年冬には
杉山ドンは 須坂に近い『姨捨山』の隣の『おじ捨て山』に『ぱら・仙人』になろうと『ろぐはうす』の出城をぶっ建てたそうじゃ。
**************** 追 伸 ****************
1990年/群馬・高山エリアにて
1990年10月群馬高山エリヤにて
今よりは若い豊原ドンと杉山ドンまだ、チョンマゲが生えて無かった。