イタコのばばさまは、すっかりもうろくしちゃって、しくじってばかり。
ひとりぽっちで、もう十日ばかりもねたっきり。
そこへ、腹へらしのきつねが、いっぴき。
さびしくてしかたなかったばばさまは、たべものをぜんぶたべさせた。
きつねが、おんがえしに『じょうるり』をきかせると
ばばさまは、すっかり元気になっちゃった。
病気を治す『じょうるり』のうまいきつね「おこん」とばばさまは村中で大評判。
とうとうお城のお殿様にもウワサがつたわって、ふたりは、おそるおそるお城へむかった。
お姫さまの病気が治るとどっさりお金がもらえて、あーよかった。
ところが馬方の心のなかには…おもいがけない、さいごをむかえることに。
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