どんぐりと山猫  上演時間 45分

原作 宮沢賢治  脚本・演出 大野俊夫  音楽 今泉真奈美  衣装 小林るみ子  美術 劇団ブナの木


 ある日、一郎くんのところにおかしなハガキが届きました。 山猫の「めんどな裁判」の招待状でした。 一郎くんが山の奥へ奥へと行くと、美しい金色の草地にでました。 そこでは、たくさんのどんぐりたちが、騒いでいました。

「僕が一番偉いんだよ」 「いいえ私よ」 「いや。わしだ」 と言っているのです。

 山猫は一郎くんに、「この裁判、どうしたらいいでしょうか」とニヤニヤ言いました。 一郎くんは考え考え言いました。「誰かが偉いんじゃなくて・・・」 さあ、一郎くんはどんな判決をするのでしょうか。







注文の多い料理店  上演時間 45分

原作 宮沢賢治  脚本・演出 大野俊夫  音楽 今泉真奈美  衣装 小林るみ子  美術 劇団ブナの木  ステージング 山越勇


 奥深い山の中を、二人の鉄砲うちの紳士が案内人にはぐれて、フラフラしていました。 すると、山猫軒という看板のある立派なレストランがありました。 お腹のすいていた二人はすっかり喜んで店のドアをあけました。

 ところがこのお店、次から次へとドアばかり。 おまけにドアにはいちいち「ああしろ。こうしろ。」と注文ばかり書いてあります。 二人が最後にこのお店の正体を知ったときには、おそろしいことが待っていました。






●制作にあたって●

 宮沢賢治さんが生前に出版した、ただひとつの童話集「注文の多い料理店」の中に これら二つの作品は掲載されています。 残念ながら、これらは全く世に知られることもなく賢治さんは亡くなりました。 彼がどんな思いでこれらの作品を書いたのか聞くことはできません。 だから解釈もいろいろで、これという決まったものはありません。
 でも、これらは間違いなく子どもたちにあてて書いた物語です。 劇化に当たっては「山奥での不思議なできごと」二作品を選択しました。 自然の生き物たちが、子どもに向けて語るおはなしです。 自然の言葉に耳をかたむける力のあった賢治さんの作品から 今、私たちの進むべき方向がみえて来ます。 現代の子どもたちにも解りやすく楽しめる工夫を重ねました。
 これを機会に子どもたちが賢治さんの作品に親しんでくれたら 私たちは天国の賢治さんに、勝手な劇化をしたことを許してもらえます。



劇団ブナの木
〒379-2111 群馬県前橋市飯土井町631−3
TEL/FAX 027-268-5612

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