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夜間は星空であったが、光小屋出立の時間帯にはガスでおおわれ、風も強く吹いていた。ヘッドライトが必要であったのは三吉平に降りていく途中までであったが、昨日通った道なのでライトで照らす先は読めていた。易老岳の登りは朝一番には堪えたが、直ぐに希望峰に向う展望のない尾根道に足を入れる。アップダウンの多い道も、希望峰へのきつい登りで終わりかける。
希望峰に着いた時はガスに覆われていたが、仁田岳に向う途中にガスがとれ始め、東方面の展望が開ける。しかし、光岳や上河内岳はやはり姿を見せることはなかった。
楽しみにしていた仁田池からの仁田岳の姿も見ることなく、茶臼岳の登りに入ると、様相が一転して来る。展望のないハイマツや笹と言った樹林帯から開放され、高度感の感じられる岩場の登りになり、ガスがかかっていなければ足も軽く感じられるのに違いなかった。上河内岳との鞍部から右手に茶臼小屋への道が伸びていたが、寄らずに、2555m峰のザレたトラバース道に入っていく。崩れやすい道から再び、樹林帯の中に入っていくと、登山道の脇に高山植物が咲き誇っていた。
二重山稜の間の亀甲状土地から、緩く登って行くと、お花畑の道標のあるぽっかり空いた空間に出る。
お花畑とあるが、ここよりも先ほど通った2555m峰のトラバース道の先の樹林帯の中の方がたくさん咲いていた。
上河内岳の登りになると再び高山らしくなり、肩に荷を置き、岩礫で歩きにくい道を通って山頂を目指す。ロケーションは良いはずだが、ガスで全く何も見えず無線で2〜3局と交信後、直ぐに後にする。肩の信州側には衝立のような岩の積み重ねがあるので、風除けにはもってこいで、休息できる。
肩から一旦、南岳との鞍部に降り、今日最後の登りに入ると、様々な花々が待ち構えていてくれた。ここが、今回の山行で一番花の種類が多く、たくさん咲いていた箇所である。南岳から左手のガレの縁を降りていくが、滑りやすく、道が狭いのでバランスを崩さないようにしたい所である。大きく下りこみ、樹林帯に入ってうんざりする頃、聖平に着く。南岳には聖平まで1時間とあったが、正味1時間であった。
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