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二度目の利用で勝手がわかっていたので、沢とトイレに近い旧小屋の下にテントを張る。光小屋でテントをたたんだとき夜露でびしょ濡れになっており、縦走中にバッグの底が濡れだしていた。
到着が早かったので、ゆっくり乾かすことが出来た。給水施設があり便利だが、水に旨みはない。
ヘッドランプで聖平から薊畑に登り上げ、バッグをデポし、軽装になって出発する。と言っても、3000mの稜線上は風も強く、冷たいと思い、ゴアの上着だけは着て行くことにする。原生林から遠山川側が見えるガレの縁まで来ると、冷たい風が吹き寄せていた。ガレから少し登ると小聖岳のピークで、聖岳が大きく前方に聳えている。日の出が近いようで
、右手の富士山方面が赤く染まり始めていた。上河内から茶臼岳方面の稜線は相変わらず雲が流れて、山頂を拝ませてくれていなかった。
2〜3の小ピークを超え、ガレの水場を過ぎると、大きな聖岳の大斜面の基部に出る。ザレた斜面をリズムをとって、足を運んで行けば、案外あっけなく登りきることが出来るかもしれない。あと30分早く目が覚めていれば(目覚ましをかけていたのだが)日の出を山頂で迎えられたという思いで
、真っ赤に染まり始めた空をうとましい思いで見ながら登っていた。
ガスで何も見えない聖岳の山頂を確認すると、今回のもう一つの目的ー奥聖岳からの無線の運用で、奥聖岳にすぐに向う。前回は50mSSBで同じようなガスの中、CQを出し続けたが、応答がなかったのであった。岩稜地帯から雷鳥のすむ庭のような所を過ぎればケルンの積まれた奥聖岳である。すぐに知多郡のJF2BERが応答してくれ、聖岳に戻る。
聖岳に戻った時は、ガスの中であったが、無線を開局していると、急にガスが退き始め四方が視野に入ってきた。赤石岳から中盛丸山、兎岳がぐるりと、目を南に転ずれば、今まで見えなかった上河内岳から茶臼岳、光岳の稜線がくっきりと空と境を接していた。
いつまでもこの展望と同化していたかったが....
下山はあっけなく、バッグをデポしておいた薊畑で大休止後、西沢渡に向う。歩きにくい箇所はあるが、概ね良く踏まれた登山道は、1時間毎の休憩をとれば、3時間で西沢渡に着く。西沢の渡渉を強いられるが、増水時には渡渉地点がなかなか見つからないこともある。
前回は、靴を脱いでの渡渉でヒルが靴の中に入り込んでしまった苦い経験がある。今回は野猿を利用させてもらった。荷の運搬用の籠渡しのことで、籠に乗り、手でケーブルを引っ張って渡るというものである。一人で渡るのには相当苦労するであろう。後は、森林軌道跡を辿って、二ヶ所、新設された木橋を渡って便ヶ島に戻る。
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