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国道293号を左折して、約7km弱で仏岩トンネル手前の、電話ボックスやトイレ棟もある広い駐車場に着く。トイレ棟に近い方に吾妻耶山などの案内板があり、その左側から残雪の杉林の中に入って行く。緩い登りが、前面をふさがれるようになると、残雪で登路が分からず、右往左往したが、左手の急斜面を登りつめると、上部で赤谷越への登山道に出ることが出来た。
赤谷越の道標は全て、吾妻耶山方面や川古温泉へのものだけであったが、「阿能川岳歩道 水上営林署」の白い標柱があった。赤谷越を右の明瞭な尾根道に入るが、この辺りは既に残雪は消えていた。迷いようのない道だが、残雪が所々出てくると、道が不明瞭になる所もあった。緩く登ったピークから少し下って、尾根の右に出るようになり、直進して登るとヨシガ沢山の頂上であった。
こんもりと残雪に被われた広場のような頂上からはそれほど展望は得られず、また無線の入りも極端に悪く、奥の手の交信にて済ます。ヨシガ沢山の山名の由来は分からないが、雪の下には葦が押しつぶされていたので、葦から来ているのかもしれない。少しの下りから、緩い尾根道になり、時々残雪も出てくるようになる。
鉄塔下を過ぎて、登りあげた尾根からは快適なブナ林の残雪の上を歩くようになる。鍋クウシ山を特定するのは地形図やコンパスだけでは困難であろう。GPSがあれば、それも容易だが、その山頂はブナの数本立っている雪の消えた頂上らしからぬ尾根の一通過点であった。山頂を通らずに、残雪上を行ってしまえば、何気なく過ぎてしまう所である。
天子山は鳥獣保護区の赤い農林省の案内があるのでそれと分かるが、山ラン対象の山ではないので割愛して進む。ここから三岩山間がこの山行中の最も緊張する所であろう。狭い薮がちの尾根道と、右側の割れた残雪、幾つかの岩峰が次々と現れて来る。雪や岩や薮の状態で、進むべき道を選ばなくてはならない。
薮や岩以上に、残雪の雪庇が身の丈以上の所もあり、その乗越が一番の苦労であったか。しかし、難易度はそれほど高いとは思えず、三岩山由来の岩場を通過する所からは気持ち良く登って行けるようになる。
ヤセ尾根を通過すれば三岩山への広い尾根道が広がっていたが、天気は悪くなるばかりで、強風と小雪がちらつく空模様になって来ていた。小広い山頂の三岩山には道標の類は一切なく、雪原のような山頂の一角で風を避けて無線を行う。前方には阿能川岳へと広い雪原のような尾根が続いていたが、谷川連峰は雲の中であった。
その代わりに左隣に小出俣山(おいずまたさん)が見えていたが、三岩山手前で幕営し、阿能川岳から往復することが出来るのかもしれない。強風と小雪の中、三岩山から緩く下って、広い尾根を登り返せば広い山頂のピークらしからぬ阿能川岳であった。無線の飛びは良く、一回のCQで数局と交信出来、山頂を後にした。
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