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大日杉小屋を起点とした周回コースで飯豊本山を往復するこのコースは、紅葉のこの時期には、お勧めのものである。右回りか左回りか迷う所だが、所要時間を考えると右回りの五段山経由のほうが翌日は楽になりそうである。天候の具合で、初日に展望を楽しむならば左回りの地蔵岳経由のほうが良いであろうし、水場も多い。どちらにしろアップダウンの多いコースゆえそれなりの覚悟は必要である。
五段山経由は、大日杉小屋の前を通り、直ぐに左手の沢に降り、白川を吊橋で渡る。新道だけあって足元は柔らかく、標高差700mHを2時間も登れば五段山であり、左から谷地平からの道が合流する。此処から地蔵山までは多少のアップダウンはあるものの緩い登りが続く。牛ヶ岩山、、五枚山、御前山辺りは湿原地帯で所々に地塘がある。終始、右手前方に飯豊本山方面が見えるのだが、木立越しで写真にはならない尾根が続く。地蔵山に着くと小さなお地蔵が迎えてくれ、その下には川入からの道が上って来ている。
前方には三国岳が高く聳え、その頂上部の小屋がはっきり見える。いよいよ岩稜地帯の登りで、遮るもののない大展望が待ち構えている。磐梯山の三角錐がとりわけ目立っていたが、逆に飯豊本山方面は格好が悪くなるようである。剣ヶ峰を過ぎ、鎖場を通過すれば三国岳で、山形県、新潟県、福島県の境である。七森まではあっけないが、その先の種蒔山の登りは今日最後の登りで足が大分重くなる頃である。
御秘所の岩場を過ぎ、急登の登りになる頃、東側から太陽の赤みが強まってきた。ガスが切れたり、上がってきたりと天候の変化がめまぐるしく、急登を早足で登り、一王子の石の囲い場に着くと同時に太陽のまぶしい光線が目に飛び込んでくる。写真の準備をしている一瞬のスキにガスが辺り一面を覆ってしまい、なすすべもなく呆然とする。仕方なく写真を諦め、本山へと向かう。
切合小屋に引いている水は、地蔵岳への分岐から右にトラバースしていくと流れの強い沢を横切るが、その沢の上部から水を引いて使っているのであろうか。水場から御沢分れ、御坪、更に1523mHまでは大きな岳樺が目立ち、非常に綺麗で、快適な尾根道である。
紅葉は既に過ぎてしまっているのが残念であった。
長之助清水は登山道から急斜面を5m程トラバースするが、ロープに頼り過ぎないようにしたい。ざんげ坂であろうか、一箇所、鎖のある急坂は下が滑りやすいので注意が必要である。そこから下は今までの美しい紅葉樹林帯から様相が一変し、里山の雰囲気になり、傾斜が緩めば大日杉小屋前に出る。
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